この手の作品はお手本として「スティング」があるわけで、じゃぁ、スティングと比較してどうなのかといえば、ランクとして3つも4つも下。まぁ、相手が映画史上に燦然と輝く作品なので、それに比較するのは気の毒ではあるのだけれど。
なんと言っても、脚本が不自然。敵ではなく観客を騙すために書かれている。敵を騙すのには必要のないシーンがあって、これがいただけない。騙す側は誰が敵で、誰が敵の回し者なのかをわかっていて仕掛けているのだから、敵と、敵の回し者がいない場面では仕掛けの必要がない。
全体の仕掛けもちょっと大味で、種明かしをしてもらっても爽快感がない。
では、全くつまらない作品かと言えばそうでもなく、ちょっとした笑いには良いものがある。でも、それってラーメンを評価するときに「メンマが美味しい」と褒めているようなもの。
長澤まさみって僕の中では新垣結衣に似た顔なんだけど、本作では松たか子に似ていると思った。三人とも同系統の顔の作りなのかな?
もうちょっと脚本で頑張りましよう。評価は☆1つ。