2023年02月11日

バビロン

映画が無声映画からトーキー、有声映画、画面と音声が同期した映画に移行する時期の米国の映画界を描いている。

声を含めて役者になったので、発音とか、声質とか、それまで関係なかった要素まで評価されるようになって、名優とされていた役者の評価が落ちてしまう。そうした流れで落ちぶれていく俳優が主人公。

描かれている映画界が酒池肉林ですごい。欲望のままにやりたい放題のどんちゃん騒ぎである。すぐに大恐慌になるんだけど。

5、6人の映画関係者たちの群像劇になっているので、上映時間が長く、3時間以上。それぞれのエピソードが楽しいので飽きることはないけれど、長すぎてトイレの心配がつきまとう。

画面ではあちこちでおっぱい丸出しで乱交しているのだけれど、あっけらかんとしすぎていてエロが感じられない。裸族みたいな感じである。

薬をやっている登場人物の行動があまりにも不合理で理解に苦しむ。そういう風に撮っているので当然だが。

全体としては、ニュー・シネマ・パラダイスをエロとグロとゲロをてんこ盛りにした感じ。ラストに名画の場面集があるのだけれど、比較的新しいレイダース、マトリックス、ジュラシックパーク、ターミネーター2、アバターあたりはわかった。古いのは2001やサイコあたりが限界。

面白かったけれど、観る人を選ぶ作品だと思う。

評価は☆2つ。