一つ目のコツ「まずかつ吉からはじめよ」
かつて、とんかつの標準的な味は秋葉原の御三家だったり、丸五や勝漫だったりしたものだが、多くは代替わりに失敗してのれんを下ろしたり、味を落としたりしてきた。そんな中できちんと味を維持し、複数の店舗でもクオリティ・コントロールに成功し、さらに数多の職人たちを輩出してきたのが「かつ吉」である。そのぶれなさは驚くほどで、「まず食べておくべき店」にふさわしい。ここよりうまければ凄い店だし、ここに及ばなければ頑張りましょうとなる。
二つ目のコツ「林SPFだけはやめておけ」
僕は林SPFのトンカツ屋を10軒以上食べてきたけれど、おいしい店はこれまでに一軒だけである。そんな店が食べログの高評価とんかつ店のリストにはいっぱい並んでいるのだが、それらの中でミシュランガイドのビブグルマンに掲載された店はおそらく成蔵だけで、成蔵の林SPFのとんかつもやはりイマイチだった。また、東京とんかつ会議でまともな評価をしているのは山本益博、マッキー牧元、河田剛の三人のうちマス山本だけだが、彼の評価を詳細に見ていくと、林SPFの店の肉には高評価をつけていない。つまり、林SPFの肉は大したことがないのだと思う。林SPFを使っている店はどこかでそれを表明していることが多いので、ハズレを避けるにはちょうど良い。情報を食べるタイプのとんかつ食べ歩き人たちに行列してもらい、その隙に別の店に行くのが良い。
さて、辺境のブログならではの情報のあとは今日のかつ吉である。






安定している。注文をつけるなら衣と肉の一体感がちょっと欠けているところだろうか。ただ、注意して食べれば衣が脱げてしまうことはない。

同行者が冷やしかつ丼に挑戦したので、一口食べてみた。


子供が特に喜んでいたけれど、僕は普通のとんかつで良いかな。