2024年03月28日

足利の田村家がピンチ

足利でラーメンを食べようと思った時、プランAにはならないものの、特に横浜ラーメンを食べたいと思った時には貴重な候補店となる田村家なんだけれど、二日前に食べに行ったら深刻な質の低下に見舞われていた。

横浜ラーメン、家系ラーメンは豚骨と鶏ガラのブレンドスープなのだが、豚骨のコッテリ感と鶏ガラのコクの両方を併せ持つところが最大の特色で、豚骨寄りの吉村家、鶏ガラ寄りの吉本家(以前、中山にあった)など、豚骨と鶏ガラの割合によって個性を出していた。吉村家のように移転しても味を維持している店もあるけれど、移転しなくても味を落としてしまう店もあって、そのあたりの質の維持については他の系列と同様、客サイドからは窺い知れぬ大人の事情があるようだ。

それで田村家である。先日食べたら、鶏の濃度が低くなっていた。こうなると、味の薄いスープになってしまう。豚骨だけでも濃厚さの下支えは可能だが、鶏ガラが減ると味に深みがなくなる。これは「味濃いめ」で注文してみてもダメなのである。

豚骨、鶏ガラの比率が5:5だったところ、5:3になったような感覚である。鶏ガラが減った分、豚骨が増えていればまだ良いのだが、今回は豚骨は維持したままで、鶏ガラだけが減った感じなのである。これだと横浜ラーメンの劣等生、山岡家と大して変わらない。

田村家は横浜ラーメン、二郎系ラーメン、純連すみれ系ラーメンをそれぞれ80点ぐらいの出来で出してくれる使い勝手の良い店なのだが、看板のはずの横浜ラーメンの味が落ちてしまうと、魅力は激減である。

今回がたまたまスープの出来が悪かった、ということなら良いのだけれど、心配である。