とんかつで「日本一」というのは軽々に言えない。それは評価のポイントがいくつかあって、どれを重視するかによって総合評価が変わってきてしまうからだ。たとえばマンジェ、かつ好、かつ吉、馬酔木、ひやまに順番をつけるのはなかなか難しい。
しかし、カキフライとなれば話は別だ。カキフライの評価のポイントもいくつかあるのだが、おおまかにいえば牡蠣、衣、揚げ方の3つである。そして、現在までに僕が知る限りでは、ひやまのカキフライは日本一である。
今年もかなりの数のカキフライを食べて回ったけれど、結局、ひやまの日本一の座は揺るがなかった。
どこで食べても、「ひやまの方がうまい」となる。罪作りな店とも言える。しかし、簡単に日本一を味わえるのだから、親切でもある。