吉村さんはわりと縁の薄い作家さんで、欲しいと思っても抽選で外れ続け、早い者勝ちの販売に早朝から行列してもセットの片方が売れていたり、個展に行く予定を入れていたら別の急用が発生したりと、ほとんど購入できずにいた。
吉村さんだけでなく、旦那さんとも微妙で、すぐそばにある八郎すしの若旦那さんが10年ほど前に「友達が陶芸家で面白いユニットを作って頑張ってるんです」と旦那さんのことを教えてくれたのだけれど、その八郎すしが子供お断りで、最近の金沢旅行はいつも子連れなので、食べに行けなくなってしまった。「寿司屋なのに割烹の設定で映画のロケに使われてましたよね。吉永小百合さんのサイン、もらいましたか?」という話をしたいのだが、おそらく未来永劫そういう機会は訪れない。
それで、「どうせ今回も外れるに違いない」と思って抽選に参加したら、当たってしまった。ちょうど山種美術館で犬派猫派の展示をしているのだが、僕は猫派なので、ラッキーである。縁が結ばれつつあるのかな?