ネットで「視力は回復しますか?」という質問を調べると、まず間違いなく「基本的に回復しません」と書いてある。この「基本的に」というのがポイントで、回復してしまう例もあるようだ。そして、僕の視力も回復してしまった。
ことの発端は、夜に運転していると前の車のナンバープレートが読めないことだった。僕の視力は高校生のときに落ちて、左が0.2、右が0.7程度になった。SPLでいうと左が-2.75、右が-2.25である。この数値はこの40年で一度も変わったことがなく、大学生時代はスキーのレースのためにソフトコンタクトを使っていたのだが、メガネもコンタクトも全部一緒だった。約4年前に測定した結果も同じだった。
夜間に特に見えにくいことから、まずは白内障を疑って、目医者に行ってきた。そこで眼球を見てもらったところ、眼球は比較的きれいで、白内障としても軽い部類だと診断された。その際に、「メガネの度が合ってないのでは?」と指摘され、行き慣れたJINSに行った。店員さんに「夜に見えないので、近眼が悪化したのだと思う。多少疲れても良いので、一番見える度のメガネをひとつ作っておきたい」と伝えて、検眼を受けた。
衝撃を受けたのは、検眼後の店員さんの言葉で、「元木さんには、今のメガネは度が強過ぎます。それも、かなり強いです」と言われてしまったのだ。
?????
えーーーーと、強過ぎる?
僕の今の適正レンズは左が-2.00、右が-1.25らしい。左が3段階、右が4段階良くなってしまった。
えーーーと、近眼って不可逆的な変化で、レーシックでもしない限り改善しないんじゃないの?
ともあれ、半信半疑で新しいメガネをつけてみたら、確かによく見える。そして、JINSのメガネはいっぱい持っているので、以前のレンズのメガネを装着してみたら、見えないし、なんか目眩もする。そういえば、先月、内科医の定期検診に行った時、なんかクラクラするので脳の病気じゃないかと相談して、まず眼科医にかかることを勧められたのだ。目眩の原因は目が良くなってしまったことだった。
適正な度のメガネにしたらよく見えるし目眩もしない。
では、どうして近眼が回復してしまったのか。心当たりといえば、この一年ぐらい続けている水泳ぐらいである。週5日ほど泳いでいるので、塩素水に触れる機会も多い。目に関する環境変化はこれぐらいしか思い当たることがない。
「世の中には不思議なことなど何もないのだよ、関口くん」という名台詞があるのだが、凡人の僕には不思議で仕方がない。でもまぁ、よく見えるのは良いことだよね。