伝説の一枚「臨月」中島みゆき
暇で書く事がないなーって時の新シリーズ(って、こんなのばっか初めて収拾がつかなくなるのは目に見えているのだけれど)、「伝説の一枚」です。このシリーズは、アーティストの最高傑作と僕が勝手に考える一枚について薀蓄を語るもの(^^;
第一回は(って、二回以降あるのかわかんないけど)中島みゆき、取り上げるのは「臨月」である。
臨月
中島みゆきはこれまでに31枚のオリジナルアルバムを発表しているが、「臨月」は8枚目にあたる。1981年3月に発売されたこのアルバムは、前作「生きていてもいいですか」から約1年後に発売され、オリコンで1位を記録している。
当時、中島みゆきは松任谷由美と併記され、陽の松任谷、陰の中島と比較される機会が多かった。この対照をことに明確にしたのは「生きていてもいいですか」の冒頭に収録されていた「うらみ・ます」であった。ちなみに「うら・みます」ではない。また、研ナオコ、桜田淳子、加藤登紀子といった面々にも独自の世界を持った曲を提供しており、これらの活動によっても中島みゆきのカラーは定着していた。そうした、「暗い」歌手の代名詞として確固たる地位をすでに築いていた時に発表されたのがこの「臨月」である。
当時、様々なメディアで評価が掲載されたが、そのほとんどは「明るいアルバム」といったものであった。中島自身も、「これまでアルバムの全体の雰囲気を考えて入れられなかった曲を入れた」などとコメントしており、自他ともに認める「新しい境地」であった。
しかし、そこに収録されている曲は本当に明るいのか。冒頭一曲目、
何ンにつけ 一応は
絶望的観測をするのが癖です
わかりもしない望みで
明日をのぞいてみたりしないのが癖です
という歌詞には、将来への希望などは見当たらない。この曲を明るく感じさせているのは、そのアレンジによる。二曲目はギターのアルペジオが印象的な静かな曲であるが、海辺での別れの曲である。やはり中島のアルバムである。どこまで行っても明るい曲にはならない。三曲目でも
なりたい夢となれる夢とが本当はちがうことくらい
わかってるから鏡みるとき芝居してるのよ
と、「あした天気になれ」と同じように諦念を歌っている。
Posted by buu2 at 14:14│
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