2011年09月05日

科学コミュニケーション

科学コミュニケーション−理科の<考え方>をひらく (平凡社新書)

ちょっとこの本を手に入れる機会があって、読んでみた。この第一章が素晴らしい。あちこちにメモ書きを入れてしまった。これは掘り出し物だなぁー、と思って次の章に移ったら、ここから途端につまらなくなってしまった。

第一章では、「科学はつまらない」と断じていて、思わず初版の日付を確認してしまった。2011年2月。僕が「科学はつまらない」と断じたのよりも早いじゃないか。この岸田さんっていう人はもしかしてすげぇんじゃないか、と思ったのだけれど、うーーーん、竜頭蛇尾でちょっと残念。

だけど、第一章だけでも読む価値があるかも知れない。いや、どうなんだろう・・・・。せっかく「科学はつまらない」っていうところからスタートしたのに、そこから先、難しく考え過ぎなんだよね。まさに、今、サイエンスコミュニケーター達が陥っているところに、同じように落っこちている。しかしまぁ、最初の一歩を踏み出したという点では十分なのかも知れない。

このブログを読んでいる人なら、読む必要はないと思う。でも、興味があったらどうぞ。

評価は☆1つ。第一章だけなら☆3つなんだけど。  

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2011年09月02日

悪人

映画を観たら面白かったので、原作も読んでみた。

複数(メインは5つぐらい)の場面がほぼ同時並行的に進む構成(一部、事後の聴取の議事録のようなものあり)なんだけれど、そこにのりしろをつけているところがちょっと面白い。

九州で起きた殺人事件の、被害者、犯人、被害者の家族、被害者の友達、犯人の家族、犯人の恋人あたりをじっくりと書きこむことによって、犯人の人物像を明らかにしていく。映画に比べると原作はかなり説明的ではあるけれど、多分これ、宮部みゆきが書いたら最低でも1.5倍になると思う。どちらが良い、というわけではないけれど、ちょっと説明不足な部分もあると思う。特に犯人の実母とか。犯人の周辺、被害者の周辺をしっかり描くことによって犯人と被害者を浮き彫りにしていく、という手法なので、この分量だとやや食い足りないかな、と思わないでもない。

一方で、説明しすぎな部分もある。特に、なぜ光代の首を絞めたのかとか、母親にお金をせびったのかとか、このあたりは饒舌過ぎる。割とタイトな記述の中でこういったところが饒舌なので、そこが物凄く強調されてしまい、逆に出来過ぎな感じになっていると思う。もうちょっとぼかすか、あるいは長文の中に埋め込めたら良かったのに、と思う。

一々映画との相違を挙げてどちらが良い、悪い、と論じることはしないけれど、2点だけ。祐一と光代の出会いの部分は小説の方が、ラストは映画の方が良かった。それと、小説と映画において共通で違和感があったのは、事件の夜の出会いの偶然。福岡がどれだけド田舎なのか知らないけれど、「そんなことってあるのかよ!」っていうところ。物語の凄く重要な部分で普通ならありえないような偶然が起きてしまうので、どうしても入り切れない。その偶然が必然であるように見せるような工夫が必要だったと思う。

小説のラストは悲し過ぎる感じ。犯人の思惑通りではあるけれど、もうちょっと救いがあっても良かったと思う。やはり、女性の著者が女性の登場人物に厳しいように、男性の著者は男性の登場人物に厳しいのかも知れない。

読みやすい文体で、あっという間に読めてしまう。映画と小説を両方で初めて全体像がクリアになる感じ。映画のキャストがどれもぴったりなので、映画を観てから小説を読むのが良いかも知れない。小説単独での評価は☆2つ。

悪人(上) (朝日文庫)

悪人(下) (朝日文庫)  
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2011年08月27日

フェアリー博多恐るべし

現在、「悪人」の上巻を読んでいるのですが、78ページにこんな記述が。

増尾圭吾が、「フェアリー博多」の中でも、中の上くらいでしかない石橋佳乃と付き合っているという。


それで、石橋佳乃の写真がこれ(左)。

hikari1


これが中の上って、フェアリー博多すげぇ。  
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2011年08月26日

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

1、2が2冊で完結していたところに、強引に付け足された感のある3である。

BOOK 1、BOOK 2の感想はこちら

実際、「そんな、強引な!!」という感じで始まるので、僕にとってはこの本の3分の2ぐらいまでは、その強引さを払拭するために書かれているような小説だった。

だけど、残りの3分の1はさすがに村上春樹。一気に読んでしまった。

僕としては2巻で終了のほうが色々と読み手がイメージをふくらませることができて良かったと思うけれど、そういう拡張性ではなく、一つの方向に収束させて欲しいと思う読者が多いのであれば、これもありなんじゃないかな、と思う。

先日、太宰治の「人間失格」を読んで思ったのは、「あれ?前に読んだ時と随分印象が違うな」ということ。

この本が傑作なのは、多分、読者が100人いたら、100個の感想が出てくるところ、一つとして同じものが出てこない所なんじゃないかな。それぞれがみんな自分のそれまでの人生と照らし合わせて、そして何がしかの感想を持つところなんじゃないかと。物凄く丁寧に書き込んであって、展開される物語の自由度は低いのだけれど、読む人の感想の自由度が物凄く高いんじゃないかと思う。それは、ひとりの同じ人間であっても一緒で、だから人生のどの時期に読むかによって、それぞれ別の感想を持つんじゃないかなと思う。

「人間失格」の感想より抜粋

1Q84は、3によってちょっと自由度が落ちたと思う。それによって、1と2の自由度も落ちてしまったと思う。でも、10年ぐらいしたら、やっぱりまた読んでみるかも知れないな・・・。評価は☆1つ半。

僕の中では「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド>海辺のカフカ>1Q84」という順列に変化なし。  
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2011年05月26日

人間失格

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))

言うまでもなく、太宰治の代表作。これ、読んだのは多分30年振りぐらい。だから、読後感とか全然違うんだと思う。今回は、可哀想、でもないし、あるある、でもないし、へぇ・・・でもないし、表現が難しい気持ちになった。こういう人生もあるんだなぁ、というか。だからどう、でもないし、本当に難しい。もちろん、何も残っていないわけじゃない。というか、むしろ、非常に面白かったし、色々とひっかかるところもある。

ただ、そうだな、KYみたいな言葉がある今、こうやって周りの空気を読んで、その中に自分を合わせようとして、その中で徐々に疲弊していってしまう人間は結構いるんだろうなぁ、と思った。

この本が傑作なのは、多分、読者が100人いたら、100個の感想が出てくるところ、一つとして同じものが出てこない所なんじゃないかな。それぞれがみんな自分のそれまでの人生と照らし合わせて、そして何がしかの感想を持つところなんじゃないかと。物凄く丁寧に書き込んであって、展開される物語の自由度は低いのだけれど、読む人の感想の自由度が物凄く高いんじゃないかと思う。それは、ひとりの同じ人間であっても一緒で、だから人生のどの時期に読むかによって、それぞれ別の感想を持つんじゃないかなと思う。

うーーーん、だから、どこに感動したとか、こういうところが好きだったとか、そういうんじゃなくて、「とりあえず、10年に一度ぐらい読んでみたらどう?」という感じ?決して損はないと思う。短くて、すぐに読み終わる本だし。読んで、そして少し考えてみれば良いと思う。

主人公の性格設定が綿密で、用意周到というか、凄い。それから読点が物凄く短いインターバルで打たれる。文体が面白い。

評価は☆3つ。  
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2011年04月25日

東洋経済「「風評被害」の元凶は誰か」

今週号(2011.4.30-5.7)の26ページ、27ページに「「風評被害」の元凶は誰か 政府の情報開示法は誤り」という記事がのってます。「君たち(執筆者)、僕のブログを読んでるな?」という内容だけど(笑)、僕のブログを時々しか読んでない人は買って読んでみたら良いと思う。

以下、同記事のまとめ部分のまとめ。

徹底した情報開示で市場機能を回復させろ。放射能汚染地域の生鮮食品はロットごとに汚染の水準を示せ。消費者は汚染の水準を見て購入しろ。汚染があっても基準を下回るものについては相応の安い価格がつく。これは風評による安値ではなく、市場が評価した正当な値段だ。基準を上回るものと、基準内であっても汚染で価格が下落したものは、その損害を東電が補償しろ。


ほぼ全部、このブログに書いてあることだな(笑)。これを策定した人は東大教授、早大教授、慶大教授、阪大名誉教授、ICU教授だって。ま、僕には看板がないからね。僕の代わりに皆に言ってくれてありがとうございました。  
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2011年04月08日

高野聖

高野聖・眉かくしの霊 (岩波文庫)

この位の分量だと、ちょっと横浜までお出かけ、ぐらいの時間で読めてしまうのがありがたい。泉鏡花の代表作。

フォーマットの部分で今とあまりにも違う文体なので、慣れた頃には読了、という感じ。一度読んで、もう一度読む、ぐらいがちょうどいいかもしれない。何度も読み返すのに無理のない分量。二回目に読むとすらすら読める。そして、非常に面白い。これは傑作だよ。

内容は今の感覚だと「随分と余計な物を削ぎ落した作品だな、大吟醸って感じだな」って感じてしまうけれど、これは褒め言葉。その上で、江戸時代にあった怪談を引き継ぎ、そしてこの作品の延長線上に今の色々な怪異譚があるんだろうなぁ、と感じる。

どうでも良いけど、泉鏡花って男性なんだよね。女性っぽいペンネーム。  
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2011年03月01日

2011年2月21日送信のメールから

夏目さん(仮名)への私信から抜粋(一部加筆修正)

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この「考えること」が重要で、かつ難しいと思っています。コミュニケーションなんて簡単なんですよ。良くわかりませんが、「サイエンス・コミュニケーション」とか、考えることをしない奴らの逃げ道として一般化してきたものなんじゃないかなぁと感じています。そんなもの、いちいち旗を振らなくたって、やりたい奴が勝手にやるんだし、研究者が自らやる必要があるのかなぁ、とも思います。だって、「親と子のゲノム教室」を書いた僕の最終学歴は修士修了ですからねぇ。

ま、ある場面ではトリガーとして異業種交流みたいなのが刺激になったりもしますから、それ自体を否定はしませんが、Aさんをはじめ、コミュニケーションが大好きなクラスターはトリガーを引くことに一所懸命で、トリガーをコレクションして満足している気配があります。Aさんの場合はトリガーコレクションで満足はしているわけではありませんが、次のプランが見つからないから不安になっているわけです。引き金を引いたって、弾がどこに行ったのか、全然わからないから。

例えば川越の映画館に行って、そこで何かを見て、川越の町を歩いてみる。このことによって、情報は色々と入ってくるわけです。そのあと、家に帰るまでの電車の中でiPhoneを取り出してツイッターをやるか、今日見てきたことについて考えてみるのかで、人間としてのランクはそこそこに変わるはずです。そして、そういう日常の積み重ねのあるなしが、最終的には物凄く大きな差になると思います。夏目さんのような立場では、僕達のように自由には時間が取れないでしょうからそういう作業は意識的にやらないとですが、幸いにして今の日本はそういう時間が全く取れないほどには貧乏ではありません。ただ、多くの人がそれを無駄に使っていますけれど。

バブルの時、町のインフラは凄く充実したんです。今でも、都庁とか、アクアラインとか、ちゃんと残っているし、これが財産なのは間違いない。でも、逆に言えばこういう都市インフラばかりが充実して、豊かさを無駄遣いしてしまいました。バブルがはじけて日本には余っているお金がなくなったわけですが、今はコミュニケーションの洪水になっています。そして、その中で、今度は個人がコミュニケーションに溺れて「時間」を浪費しているんです。

今月末に出る予定の本の主題もこれです。「ネットや携帯でコミュニケーションが簡単になった今、私たちは何をすべきか」というものです。これまでブログで散発的に書いてきたことに大幅に加筆修正した内容になっています。
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ということで、こちらをどうぞ。

売り場はこちら→Twitter後のネット社会
aftertwitter


現在はブラウザ対応のみになっておりますが、近日中にPDFでも読めるようになります。その際、PDF版を新たに買いなおしたりする必要はありません。今日明日中に「Twitter後のネット社会」をご購入いただいた方につきましては、PDF版が利用可能になった際、本棚に入っている「Twitter後のネット社会」の背表紙下にPDFボタンが現れますので、これを押していただければ大丈夫です。

アゴラブックスの登録は楽天のIDを使うのが便利です。僕は15年ぐらいPaypalを利用していますので、登録はPaypalで、と思いましたが、楽天だと支払いの設定も不要ですし、楽天のポイントも利用可能です。「楽天が便利」というご意見もいただいております。

以上、よろしくお願いいたします。

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2011/3/1 21:24追記
PDFでも読めるようになりました!ダウンロードしてゆっくりお読みください。  
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2011年02月25日

無音の漫画「ベイビーステップ」

本当は水曜日に書きたかったけれど、発売直後に引用とかするのもどうかと思うので金曜日まで待ってみた。

僕が今少年マガジンで読んでいるのは「はじめの一歩」「振り向くな君は」「ダイヤのA」「ベイビーステップ」「ゴッドハンド輝」「エリアの騎士」の6作品(って、こんだけしか読んでないのか(笑)。まぁ、260円だから良いけど)。はじめの一歩は10年位前は凄く面白かったし、絵も上手だと思うけれど、最近は試合が長いし、なんか変な相手が多いし、いつまで経っても防衛戦ばかりで全然世界へ挑戦しないし、で、いい加減飽きてきた。振り向くな君はは連載が始まったばかりで、ストーリーも絵も粗いけれど、雰囲気が良いし、独特の世界観できちんと読ませてくれる。ゴッドハンド輝は蓮さんがなぜかマジでいいもんになっちゃったみたいでライバル不在の漫画になってしまった。絵が上手なわけでもないし、この漫画の再生はちょっと難しいかも知れない。でも、一応惰性で読んでいる。エリアの騎士はマガジンを代表する能書き系スポーツ漫画で、そこそこ面白い。ただ、絵が下手なのが玉に瑕。この手の漫画は一応トップがワールドカップとか、バルサとか、限界が見えているので、安心して見てはいられる。まさか空を飛んだり、地球を破壊したり、一度死んだ人を生き返らせたりしてサッカーはしないだろう。強者のインフレにも限界があるので、それなりに楽しい。

だが、今のマガジンでイチオシなのは前にも書いたかも知れないけれど、ベイビーステップである。女性漫画家が少年誌や青年誌で描くのは最近では全然珍しくないけれど(昔は高橋留美子とか、柴門ふみとか、数えるぐらいしかいなかったような)、この漫画の作者もそのひとり(多分)。適度に女性らしい漫画でバランスが良く取れている。どのあたりが女性らしいって、例えばヒロインから主人公に告白するとか、少年誌では滅多にないところだと思う(いや、白木葉子がジョーに、とか、あるにはあるけれど(笑))。

勉強ばかりやっていた子がテニスに目覚め、全日本ジュニアからプロを目指す、という普通のストーリーだけれど、主人公が頭でっかちという設定なので、能書き重視(笑)。もともとそこそこの画力だったけれど、連載を通じてかなり上手になったし、女流っぽく、描く女の子が可愛い。出てくるライバルたちも爽やかな奴ばかりで雰囲気が良い。それで、肝心の試合も、「きたなー!」「ふっ、こっちだぜ」「なんだとぉ〜」みたいな、古くは「リングにかけろ」で出てきたような対話型の描写じゃなく、また、「テニスボーイ」とかで見られた(いや、リンかけの方が顕著だけれど(笑))「ピーコックダイヤモンドぉ〜」みたいな必殺技絶叫型の漫画でもなく、「うーーーん、これじゃぁだめか。じゃぁ、今度はこうやってみよう」「あれ?やりすぎちゃったかな?じゃぁ、少し戻して」「あ、うまくいったぞ」みたいな、独白型なのが良い。

それで、今週号ではしばらく続いていた試合のクライマックスだったんだけれど、今まで色々頭の中で考え続けていたのを全部削除。歓声も削除。全ての音が消えてしまった。

ネタバレしない限りで載せるとこんな感じ。

DSCN3342


DSCN3344


DSCN3346


それで、凄いのは、今までちゃんとこの漫画を読んできた人間なら、そこで主人公が何を考えているのかを読み取れちゃうってこと。「よし、1/64!」みたいなのが伝わってくる。選手の表情、シチュエーション、見せ方によって、無音でもきちんと状況を伝えてしまうところが見事。この手法は映画でもやることがあるし、漫画でも、例えばスラムダンクとかでやっているけれど、事前の読者への念入りな刷り込みと、表現力がないと真似できない。多分、「この試合のクライマックスはこれをやろう」というのはかなり前から決めていて、それに向けて準備をしてきたんだと思う。

この漫画が今のマガジンの中でどのくらいの評価なのかは知らないけれど、個人的には一番面白いと思っている。いや、マガジンの中で、ではないな。今僕が読んでいる連載漫画の中では一番。

ベイビーステップ(1) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(2) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(3) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(4) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(5) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(6) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(7) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(8) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(9) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(10) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(11) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(12) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(13) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(14) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(15) (少年マガジンコミックス)  
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2010年12月23日

今、一番読みたい本

切込隊長の楽しい記事。

週刊ポスト「水嶋ヒロ(本名:齋藤智裕)受賞は八百長」の余波が面白い件について

なんか、このエントリーを読んで、物凄く読みたくなった。買うのは嫌だけど、ジュンク堂か何かで、打ち合わせの合間に。

以前、破壊屋さんの「アマルフィ」ネタのおかげでアマルフィが物凄く読みたくなったのと同じ感覚。

うん、これは、絶対に読んじゃうな。あれ?それで、タイトルはなんだっけ?欲しい物リストに入れておこうと思ったけど、ま、いっか。  

2010年11月01日

数学を知らない人向けのまやかし

60c9015a.jpg
今週号のスピリッツの「美味しんぼ」から。おでんのつゆを作るときに、継ぎ足し、継ぎ足しで60年間やっているから、60年分の味がしみこんでいるという内容。これって、鰻のタレとかでも時々聞くし、カレーでもあったかなぁ。「ずっと使っていたタレの入った壷を割ってしまって大ショック」なんていう焼き鳥屋さんが昔歌志内にあったっけ。で、話としては「そうですかー」という感じだけれど、これを数学的に考察すると全然意味がないことがわかる。味気なくて申し訳ないけれど。

例えば、ここに毎日半量ずつ使い続けているタレがあるとする。毎日、半分使うたびに、同量のタレの元を追加するという決まり。その中の成分がどうなっているかということだけれど、このスープに含まれているものはこんな感じになる。

今日追加したスープ 50%
昨日追加したスープ 25%
2日前に追加したスープ 12.5%
3日前に追加したスープ 6.25%
4日前に追加したスープ 3.125%
5日前に追加したスープ 1.5625%
6日前に追加したスープ 0.78125%
7日前に追加したスープ 0.39063%
8日前に追加したスープ 0.19531%
9日前に追加したスープ 0.09766%
10日前に追加したスープ 0.04883%
20日前に追加したスープ 0.00005%

一ヶ月前だと、0.000000046566%(笑)

これって、0.000465ppm(笑)
単位を変えると0.465ppb。

100ミリリットルのタレに含まれている量は・・・・とか、この濃度の青酸カリ水溶液の致死量は何リットルか、とか、もう馬鹿らしいので計算しませんが、一ヶ月前のタレですら、もう全く含まれていないことになる。60年前?なんすか、それ(笑)。アボガドロ数を考えたら、3ヶ月前の分子(分子ですよ?)ですら、1リットルの中に1つあるかないかなんじゃないかなー。いや、マジで面倒くさいから計算しないけれど、暇な人がいたら計算して教えてください。

継続していることには意味があるけれど、論理的には全然意味がないんだよなー。  
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2010年10月19日

あしたのために その1 牛丼編

8a542f88.jpg日経ビジネスに載っていた「すき家」の話。

他にも、朝礼でロールプレイングをやるとか、24時間カメラで監視されているとか、強盗に襲われ続けても対策を講じないとか、すげぇ話がてんこ盛り。それで、そういう状態をお手本のようにして記事にしている日経ビジネスもまた凄い。

あー、日本にもこういう北朝鮮ライクな会社があるんだなぁ、と素直に驚いた。

正直馬鹿かと思いますが、是非頑張って!

しかし、自分で考えて自律的に動くことができるというのが人間としての価値(機械との違い)だと思うんだけれど、こうやって徹底したマニュアルと、それに沿った運用に自分を合わせるほうが楽で心地良い人もいるんだろうね。その存在自体を否定するものではないです。すき家をやめたらそのスキルって何の役に立つんだろう、とかは思うけれど、野球がどんななに上手でもそのスキルは他では役に立たないのと一緒。マニュアルに合わせて動くことができるという隠しスキルが身につくわけだから、軍隊とか、そういうスキルが活かされる場で頑張るんでしょうね、きっと。徹底した「私がいなくなっても代わりはいるから」の世界だなぁ。
  
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2010年09月15日

大学院は高学歴なんじゃなくて、長学歴だから

読んでないけれど(笑)、紹介。

ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院 (光文社新書)

読まないけれど。

何度も何度も何度も何度も言っているけれど、大学院なんていうのは決して高学歴なんかじゃなくて、単に長学歴だから。偉くもなんともない。

高学歴を名乗りたいなら何浪してでも良いから東大か京大(国内なら)に行け、という話であって、あとは高学歴なんかじゃない。理科大とか早慶とかからロンダーで東大大学院に行くとかももちろん高学歴じゃないよ(笑)。東大と京大の学部だけ。あとは駄目です。

ちなみに長学歴についてですが、これまたここで何度か触れているけれど、東大をはじめとする一部の大学については、学部から東大、京大なら評価してもらえます。学部が三流大学なら意味ない。あと、生物は東大→東大院でも厳しい。聞いた話によると数学も厳しいらしい。

でもまぁ、研究も好きでやるんだから良いんじゃないのかなー。麻雀やパチンコや将棋をやっているのとあんまり変わらない。

間違っちゃいけないのは、これも何度も何度も何度も何っ度も言っているけれど、研究なんていうのは国民のためでも、世の中のためでも、何でもないということ。あくまでも自分のための、個人的なものだということ。だから、偉くもなんともないのは当たり前の話。他人にはつまらねぇことを凄くたくさんの人達が趣味で研究していて、その中でときどき役に立つものが見つかる、ということだからね。人の役に立ちたいと思うなら、研究者になんかなるべきじゃない。

ということで、長学歴はそれ自体偉くもなんともないので、それで飯が食っていけないのは当たり前の話。なんでそんなことを本にするのか意味不明(笑)。でも、売れると良いですね。あ、読みたい人は上のアイコンをクリック(笑)。僕にきっと40円ぐらいお小遣いが入ります。  
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2010年07月23日

告白

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)このミス09の第4位だったか。本の最後を見ると最初の3章が「小説推理」で約半年間かけての連載。残りの半分が書き下ろし。そうやってみてみると、第1章はこれだけで完結していても不思議のない内容なので、もしかしたら最初は続きを書くつもりはなかったのかも知れない。

第1章ではRNAの専門家というか、分子生物学を多少でもかじっている人間なら「あれ?」っと思う突っ込みどころがあるのだけれど、それが後半の書き下ろし部分でフォローされているあたり、「あぁ、読者から突っ込まれて勉強したのかな(笑)?」と思わされたりもする。

最初からこういう構成にすることを意図していたのかどうかは不明だけれど、2章以後の構成は見事で、徐々に少年Aや少年Bの実像が見えてくるところが上手。そして、これまでにも何度か利用されてきた、「悪女について」のスタイルで、少しずつ話の全体像が見えてくる。登場人物こそ少ないのだけれど、ひとつの人間関係を双方のスタンスから描き、そこに発生しているミスマッチを物凄くデフォルメして表現するその手法が良い。また、その書き方も、全てインタビューとかに揃えるのではなく、色々な形で変化させているのも面白い。文章力もそこそこだと思うけれど、それ以上に全体の組み立て方に感心させられる。

ちょっと携帯文化的な表現があって、そこは個人的にはあまり好きになれないけれど、その点を除けば完成度の高い小説だと思う。

それはそうと、出てくる男、出てくる男、みんなマザコンっぽいのは作者が女性だからかなぁ?

何しろ、何か道徳的なことを伝えようとか、そういう本ではなく、ホラー映画的な要素が強い作品。読み手をかなり選ぶと思う。僕は別に嫌いじゃないけれど。「なるほどね」という感じで。

みんなが「後味が悪い」と口を揃えるのでなかなか読む機会がなかったけれど、読んでみたら評価は☆2つ半といったところ。このミス4位も納得。  
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2010年04月17日

iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏

iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏 (brain on the entertainment Books)

自分でもいくつか出版を考えているネタがあるので、電子書籍の今ってどうなのかな、と思って買ってみた。

僕が興味があるところは全5章のうちの最初の2つだけだったけれど、なかなか面白く読めた。来月末にはiPadが発売されるわけだけれど、iPadとキンドルがどう違うのか、このあたりは知っておいて全く損はないはず。キンドルか、iPadか、どちらかを買うつもりがある人は、まずこれを読んで勉強しておいた方が良いと思う。

「ターゲットが絞られる」と、ターゲットの側が判断して敬遠したところもあるのかも知れないけれど、あんまり本屋で見当たらない。この本を探すにあたり、最初に行ったジュンク堂には在庫がなかった(正確には、店頭の端末で調べたら一冊あるはずだったのに、棚にはなかった。誰かがちょうど手にしていたのかも知れない)。西武のリブロに行ったら一冊だけあったので買うことができたんだけれど、あんまり売れてないのかなぁ。

でも、結構良い本だと思う。以下、僕がメモしたところ。

キンドルには通信モジュールが内蔵されており、頻繁に通信している。しかし、その通信料は利用者に課金されない。

キンドルのために既存の本を裁断、スキャンして画像データ化することを「自炊」と呼ぶ。このための作業時間は小説一冊で30分程度(慣れたとしても)。

音楽システムとしてiTunesが成功したのは、その中にしっかりとした決済システムが存在するから。

アマゾンは定額販売をしているが、仕入れ値は異なっていて、中には赤字商品も存在すると思われる。しかし、赤字商品2冊があったとしても、同時に8冊の黒字商品を買ってもらえるならトータルでは黒字になると考えているふしがある。


それから誤植、あるいはちょっとおかしな表現について。

42ページ最後の文章は明らかに変。

94ページ後ろから4行目の「実はeBookと源を同じくしている」という文章は明らかにリズムが悪い。

142ページ5行目の一文の中にある「ということになるわけでは」という部分はおかしい。

若干粗い仕上がりの部分もあるのだけれど、慌てて書いたんだろうね。スピードが重要だったのは想像に難くないので、仕方ないところ。評価は☆1つ半(本を出す予定があって、さらにiPadを買うつもりの僕にとっては2つ半)。  
Posted by buu2 at 23:33Comments(0)読書

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2010年04月07日

ソラニン(漫画)

もともとチャンピオンズリーグの準々決勝を観るために起きていたんだけれど、さっきトレーニングの前に「エアロバイクを漕いでいる時に読もう」と思って買ったソラニンの1、2巻を思わず全部読んでしまった。

ヤバいな、この漫画。映画は結構忠実に映画化されていたんだね。どうせなら、もっと忠実に映画化すれば良かったのに。まぁ、テレビ放映の際の時間のこととか、いろいろあって削らなくちゃならなかったんだろうけれど。

それにしても、この漫画は良いな。正直、この作者が今スピリッツで連載しているプンプンとかはそれほど好きじゃないんだけれど。僕たちが子供の頃に、こういった方向の漫画で良かったのはツルモク独身寮なんだけれど、あれに比べるとずっと短くて、ずっとエピソードがなくて、ずっと切なくて、ずっと悲しいんだけれど。でも、ツルモクはリアルタイムで自分たちを投影して楽しめた漫画だけれど、これはどうなのかな、若者向けなんだろうけれど、僕たちのように、「存在を証明し続けなくちゃならない人をそれなりに見送ってきた」人間のほうが、味わい深く読める気もする。色々な人生、色々な恋愛を見てきて、その中で圧倒的多数を占めているのがどうということもない「普通の人生」「普通の恋愛」なんだけれど、でも、その中には確実に「忘れてはいけないひとコマが存在しているんだ」って、そんなことを実感している人向け。

これ、連載している時にリアルタイムで読んでなくて良かった。電車の中で泣いちゃう変なおじさんになるところだったよ。死ぬまでに読んでおきたい名作マンガ100選には間違いなく入選。泣けて笑える稀有な漫画だ。

クライマックスの表現方法を漫画と映画で比較してみるのも面白いと思う。映画と比較すると、漫画が持っている独特の「間」が見事だってことに気がつくんじゃないだろうか。映画にしたら音が溢れているハズのシーン、そんなところに間を挿入して、そしてとても静かに描いている。ライブシーンの26話は絶品。これを映画にするのは難しいや。このライブシーンをきちんと映像化できたら、凄い映画になりそう。

「あれ?こういう感覚って、最初に感じたのはいつだっけ?」と、ちょっと考えてみたら、あれは「軽井沢シンドローム」を読んだ時のことだった。当時のスピリッツの看板漫画。抜群のセンスと、ちょっと変わった素材。途中で力尽きちゃった感があるにせよ、リアルキャラと二頭身キャラを混在させる手法は滅茶苦茶新しくて、その間合いの取り方が抜群だった。その延長線上に、この作品はあるような気がする。軽シンに比較したらずっと洗練されているんだけれど。

漫画も映画も音楽もそこそこにチェックしているつもりだったけれど、やっぱりほとんどチェックできてないんだね。とにかく、この作品を見逃さなくて良かった。

☆3つ。満点。

まだ読んでない人は、アマゾンで購入してください(笑)

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス) ソラニン 2 (ヤングサンデーコミックス)  
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2010年03月01日

螺鈿迷宮

螺鈿迷宮 上 (角川文庫) 螺鈿迷宮 下 (角川文庫)

螺鈿迷宮、読了。

最初に僕の海堂本に対する評価を列挙しておくと、こんな感じ。

チーム・バチスタの栄光 ☆2つ半

ナイチンゲールの沈黙 ☆半分

ジェネラル・ルージュの凱旋 ☆2つ

極北クレイマー ☆半分

海堂さんの特徴は、ミステリーの体裁をとりつつ、実のところミステリーというよりは医療現場からのメッセージという感じになっていること。読みやすい文体で面白おかしく書いていくのがいつもの手なのだけれど、スタイルといえばスタイル、マンネリと言えばマンネリで、僕はちょっと飽きてきちゃった。彼の主張というのも毎回一緒なので、「あぁ、またか」という感じになってしまう。あと、謎解きの部分も非常に淡白で、何か特殊な伏線があるとか、びっくりする展開というのは全然なく、読んでいると普通に種明かしがされていく。一応設定上の「実はね・・・」というのはあるのだが、それはストーリーとはあまり関係がなくて、まぁちょっとした味付けという感じ。

キャラクターの面白さも海堂本の特長ではあるものの、本作ではそのあたり、イマイチかな。この本では恐らく姫宮を書くのが主眼だったんだと思うのだけれど、彼女のキャラクターは期待したほど面白くなかった。

しかし、全体としては、比較的良く出来ていたと思う。「こりゃぁ面白い!」というほどではないけれど、読み終わって「お金返せ」って感じにはならない。評価は☆1つ半かな。

このまま、「生涯の最高傑作はチーム・バチスタ、でも、☆2つ半」という作家で終わってしまうのか、それともびっくりするような会心作を発表するのか、どうなるんだろう。って、まだ読んでない本がいくつかあったと思うので、まずはそっちを読んじゃわないとだけれど、積んどいてある本が結構あるので、どうしたものか。まぁ、読みやすくて時間がかからないことは間違いがないので、先に読んじゃうかなー。  
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2010年02月24日

日本の科学行政を問う

日本の科学行政を問う

荒田洋治さんからいただいた本。なかなか時間がなくて読むことができなかったんだけれど、ワシントンに行く飛行機の中で読むことができた。前著である「がんとがん医療に関する23話」の続編という立ち位置で、カバーのデザインなどは同一(カラーリングは補色になっている)。でも、内容は全く別に感じる。

読み始めて最初に何気なく巻末の謝辞を読んだら、いきなり僕のことが書いてあってびっくり(笑)。荒田さんから連絡をもらって新宿でジュースを飲みながら話をしたのが10月29日なんだけれど、ブログを読み返してみてもそのときのことは特に書いてない。それで、新宿の中村屋で話したことは、僕の視点から見た今の科学行政の問題点について。荒田さんが僕に話を聞こうと思ったきっかけは、僕がブログに書いた下記の記事だったようだ。

今日の朝日新聞朝刊の中村桂子さんの「私の視点」について

この記事は中村桂子さんが朝日新聞に載せた「私の視点」について書いたもので、中村さんからもコメントをいただいたし、それなりに広がりがあったとは思うのだけれど、本に引用されるほどにインパクトがあったとは驚きである。

僕自身は、理研なり、経済産業省なりで働いて得た知識というのは、全て税金をいただきながら勉強させてもらったものであり、可能な限り、国民にフィードバックすべきだと思っているので、僕が知っていることについてはいくらでも公表するし(守秘義務違反と言われない範囲で)、話を聞きたいという人がいれば誰にでも話している。そういうスタンスなので、このときも普通に出かけていって、普通に喋ってきた。その内容を荒田さんが荒田さんのフィルターを通して本にしてくれたわけだけれど、内容はなかなか面白かった。

この本の特徴的なところは、科学者らしく、色々なデータについてきちんと出典が書かれていること。今入手できないデータはどうすれば良いのかも親切に書いてある。データの取捨選択は荒田さんの主観でやっているから、部分的に見れば良い所取りかも知れないけれど、反論したいなら反論するためのデータを見つけてくれば良いだけのことであって、その点で非常にフェアだと思う。

こういう本は正しいとか、あるいは間違っているとかではなく、議論の発端になるかどうかが重要なので、とりあえずはなるべく多くの人が読んだら良いと思う。何しろ、官僚に対する文句は的はずれなものがほとんどで、Twitterやはてブなどを見ていると「やれやれ」と思うことが少なくない。僕は意地が悪いので「そんなに官僚が羨ましいなら、一度やってみりゃぁ良いじゃん」と思うのだけれど(笑)、中に入って見てみれば、そこがどう正しくて、どう間違っているのかなんて、すぐにわかる。でもまぁ、実際のところ「やってみれば?」といわれても、学力的な問題(試験における解答能力なので、受からないからといってバカというわけではなく、単に試験スキルが低い、ということだけれど。あと、僕は官民交流法という法律を使って、特別な技能(僕の場合は政策立案能力だったかな?)を持っている人間として入省していて、試験は面接だけだった)でなりたくてもなれない人たちがほとんどだろうから(だから僻みの対象にもなる)、こういう本でちょっとでも官僚たちがやっていることを垣間見てみるのも悪くないはずだ。(純文学であっても)本の多くは一種のシミュレーションであって、実際に経験しなくても、経験したのと同等(は無理でも、ある程度)の知識が得られるもののはず。

色々と面白いフレーズがあるのだけれど、いくつか拾ってみると、

ノーベル賞が偉いのではなくて、実力があるからノーベル賞を受け、それによって自信が増して、さらに修業の道を、氷の容器とともに走っているのである。これが、真に力のある者しか通じないアメリカのの厳しさであろう。ノーベル賞であろうと何であろうと、極端に言えば、過去の燃え殻としか見られない。


人を傷つけるような発言をすることを善しとしない日本の美徳をサイエンスに持ち込むのであれば、あとは卓上の資料、すなわち官僚の思うままである。サイエンスは、インテリジェンスとインテリジェンスの闘いである。ここで日本の美特にこだわり続ければ、官僚主導の体制は変わることはあるまい。


あたり。この文章の意図するところは、本書を読めばわかるはず。

後者の姿勢はタンパク3000のプロジェクトリーダー、横山さんについて(名指ししてないけれど、分かる人なら分かる)「卑怯にも敵前逃亡し、現在はX線結晶解析の専門家に変身して、大きく政治的に発展しておられると聞いている」と言及しているあたりからも読み取れる。

荒田さんと話をしていたとき、いくつか見解の相違があったところがあるのだけれど、僕の中でひとつ大きく心に残っているのは、横山さんが自身の研究室のポスドク達を切り捨てた、というところについて。荒田さんは、「ちゃんと全員の面倒を見てあげるべきだ」という考えだったようだけれど、僕は、「横山さんも面倒を見るべき人については面倒を見たいと思ったはず。でも、予算が取れなかったのなら仕方がない。そして、横山さんは、そのことについては心を痛めているはずだ。それから、科学者として一本立ちしているなら、次の就職先ぐらい自力で見つけてくるのが当たり前だし、研究者の世界は本来そうであるべき」という見解だった。僕がその考えを提示したとき、荒田さんはちょっと意外そうな顔をしていたのを覚えている。この本を読む限り、荒田さんはかなり先鋭的だけれど、もしかしたら僕はそれ以上に先鋭的なのかも知れない。あと、横山さんに対する評価も違うのかも知れない。

いくつか、見解が異なる部分もあるのだけれど、「きちんと評価しようよ」という根底のところは全く一緒で、それを科学者的なアプローチで書いてもらったのはとてもありがたい。

僕が新聞の記事を読んでさらっと書いたブログのエントリーが巡り巡って一冊の本になったのは嬉しい感じ。そして、この本をベースに、さらに議論が進めば良いと思う。別にこの本が全て正しいと言いたいんじゃない。みんながきちんと知識を得て、その上でどうしたら良いのかを議論すれば良いだけのこと。

この本は献本していただいたので、評価はなし。  
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2010年01月22日

情報病

情報病――なぜ若者は欲望を喪失したのか? (角川oneテーマ21)

印税生活ですっかり勝ち組になってしまった三浦展さんの本。彼とは三菱総研に入ったのも辞めたのも同じ時期なんだけれど、会ったことも話したこともない。いや、小さい会社だから会ったことぐらいはあるんだろうけれど。社会公共本部だったのかな?僕は科学技術本部と経済経営本部だった。

さて、内容について。日本特有の世代論をベースに、新人類、ロスジェネ、そして今の若者の代表を登場させ、対談形式にして主として今の若者の特徴をあぶり出していく、というもの。これが「代表性」という面で非常に雑にみえて、その実かなり計算し尽くされているのが面白い。若者代表として早稲田の草男君と立教の鉄子さんが登場するのだけれど、彼らは完全なる代表ではない。ただ、きちんと周囲を見る『目』を持っていて、そういう視点を持てる人間を見つけてきたところが本書の成功の要因だと思う。が、草男君に比較すると鉄子ちゃんはちょっと力不足で、その結果、焦点が草男君に集中してしまったのはちょっと残念。まぁ、なかなかいないんだと思うんだけれどね、きちんと見て、きちんと理解して、きちんとそれを表現できる人間というのは。

個人的に面白かったのは第二章以降。先に進むにつれて面白くなっていく本書はこの手のビジネス本としては珍しい。大抵、最初の章でほとんどネタが割れてしまい、あとは冗長にそれを繰り返しているだけ、となるのだけれど、この本はそうではなかった。以下、面白かったところを抜き出してみると、

モノが進化していく過程を見ていると、その良さがわかる。最終型は標準化された状態で、機能主義的、実益主義的(=ユニクロ的)になってしまう。(105ページあたり)

今はモノを所有する時代ではなく、情報を共有する時代。もっている情報が均質になっているので、空気が読めるといった部分を気にする。(106ページあたり)

みんなと一緒であることが大事なので、「まずい」とか発言するとKYってことになって、言いたいことが言えない。その分、陰の世界で悪口を書く奴が増える。(131ページあたり)

総中流社会になって10年以上が経過し、みんなが同じであるべきというのが大前提になっている。何かの都合で行けない人がいれば、みんなで行くのをやめる。(154ページあたり)

みんなが平等で、誰かが突出するのを嫌がる。仲良しのふりをして足を引っ張る。これは今の若者の特性ではなく、日本人的な現象だが、その悪い部分がネットによって助長されている。(162ページあたり)

時代的に保守的なので、自分が嫌われるリスクを負ってまで上昇したいと思わない。(167ページあたり)

今の大学生は政治や思想じゃなくて、「家族いるといいよね」とか「将来何人子供欲しい?」とかで盛り上がる。(172ページあたり)

小林よしのりなんて知らない。(178ページあたり)

政治についてまじめに議論するのは一部のインテリ層だけ。一生懸命とかは好まれない。「みんな元気?」みたいな単なる日記が好まれる。(182ページあたり)

若者が語ると恥ずかしい。権威主義的な部分がある。(184ページあたり)

周りの目を物凄く気にする。それが理由で、コミュニケーションは横に頑張る。(192ページあたり)

まずは社会が変わるまで頑張るしかない。(225ページあたり)

今は物凄く自由。新人類世代とはそこが全く違う。むしろ、不自由、自分を縛るような言葉の方が受けが良い。(228ページあたり)

均質化が進み、同調したい人には天国。それによって現実をただ享受する若者が8割という状態が生まれた。平等意識とあいまって、友達同士の中で恐ろしく平等に振舞おうとし、突出を避けている。(235ページあたり)

今の若者は人間関係の維持に対して時間とお金を費やしている。同時に、周りの人間の空気を読みすぎて、大胆な消費もしない。(236ページあたり)


といった感じ。

僕自身、大学で教えていたり、あるいは大学院生と話をすることが多いので、このあたりの年代の人間とは色々とコミュニケーションをとる機会があるわけだけれど、「あぁ、なるほどね」と思うことが多い。ただ、ビジネスにおいて僕が話をする若手というのは、この本で述べられている「8割のリア充」ではないケースが多く、その背後にはこんなにたくさんのリア充達がいたのね、ということがわかった。

確かに、この間の講義でも、3年生の韓国人留学生に対して、4年生の日本人学生が非常に親切に色々と解説してあげていて、「コミュニケーション能力高いんだなぁ」と思った。今は、横方向へのコミュニケーション能力の要求水準って、物凄く高いんだろうね。

この本は、「現状」を理解するには非常に良いと思う。「じゃぁ、どうするの?」という部分については「とりあえず頑張れ」だけなので、解法までを求めている人には「あれ?」って感じだと思う。でも、実際のところ、解法なんて「そんな気になる」だけのもので、本の通りにやったら経済が良くなるわけもなければ社会が良くなるわけでもなく(っていうか、そもそも本の通りになんかできないことの方が多いしね)、やっぱ、当事者が考えて、頑張るしかないんだよな。でも、そういうときに、みんながぼんやりと「こんなことなのかな?」と思っていることをきちんと記号化する作業というは非常に大事で、その意味でこの本は良著だと思う。もちろん、これが全てってことではないし、冒頭にも書いた通り、早稲田と立教というのがどの程度の代表性があるのか、ということもあるんだけれど、少なくとも新人類やロスジェネはこういう価値観、教えてもらわないとわかんないと思う。

特に、イマドキの若いのと付き合う機会が多い人にはお薦め。評価は☆3つ。

#ちなみに1月3日の朝日新聞朝刊に載っていた藤原新也さんの「ネットが世界を縛る」というインタビュー記事もちょっと似たようなことが書いてあった。  
Posted by buu2 at 12:47Comments(0)TrackBack(0)読書

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2010年01月16日

コミックサイエンス対策の教科書候補



推薦があったので。  
Posted by buu2 at 00:49Comments(0)TrackBack(0)読書

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この本で料理修行を続けます

皆さんに色々と教えていただき、それらを参考にした上で今回は以下の本を購入することにしました。これらで一定の成果がでたあかつきには、また新しい本を購入して研鑽に努めたいと思います。どうもありがとうございました。

 

   
Posted by buu2 at 00:39Comments(0)TrackBack(0)料理

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2010年01月15日

amazonで買うべき料理本を検討中なのだが

一体どの本を買えば良いのだ。

僕が重視することは、

 1.基本技術が一通り網羅されている
 2.やることの裏付け、理由がわかる

の二つ。基本技術に何があって、それはどういう理屈があるのかを知りたい。

逆に重視しないことは、

 1.簡単さ
 2.種類の多さ
 3.栄養
 4.男料理
 5.スピード
 6.弁当

などなど。料理には比較的時間を取ることができる。ちなみにこれまでは魚料理、あとは普通に「3分クッキング」とかに載っている料理で場数を踏んできただけ。だしの取り方とかはもちろん知らないし、行き当たりばったりでやっている状態。なので、ビーフストロガノフは作れても、応用が効かない。最近になって餃子の皮とうどんが一緒だと言うことはわかったけれど、知識が系統立てられてない。昔で言うところのチャート式みたいな、全体を俯瞰しつつ、系統立てて理解できるような本が欲しい。

ということで色々見てみたのだけれど、とりあえずリストはこんな感じかと。

調理以前の料理の常識―基本の知識253 (講談社の実用BOOK) (単行本)
¥ 1,470

イチバン親切な料理の教科書―豊富な手順写真で失敗ナシ! (単行本)
¥ 1,470

non・noお料理基本大百科 (単行本)
¥ 4,725

The基本200 (ORANGE PAGE BOOKS) (大型本)
¥ 1,200

料理の基本 (ORANGE PAGE BOOKS 男子厨房に入る)(ムック)
¥ 840

基本の和食 (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば) (大型本)
¥ 630

基本の洋食 (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば) (大型本)
¥ 630

割合で覚える和の基本 (大型本)
¥ 1,575


この中から2、3冊買ってみようと思うのだけれど、どれが良いかなぁ。まず、大百科かなぁ?

応用的な本ではこのあたりも使えそうな感じだったけれど。

ごちそうさまが、ききたくて。―家族の好きないつものごはん140選 (単行本)
¥ 1,554

ちゃんと作れるイタリアン (大型本)
¥ 1,680


基本が身についたところで、一冊片っ端から作ってみようかと思っているところ。さて、どうしようかなぁ。  
Posted by buu2 at 08:30Comments(8)TrackBack(0)料理

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2009年12月22日

探偵ガリレオ

探偵ガリレオ (文春文庫)

湯川学が活躍するミステリーシリーズの第1作。

短編ミステリーとしては悪くない。でも、別に凄い面白いわけでもなく、感動があるわけでもない。読んでいるうちに理系の人間なら「これかな」とか思いついてしまうネタもあったりするし。ただ、ネタがバレたとしても、それで作品の面白さが失われるわけではない。何しろ、さらっと読めてしまうので、通勤・通学のお供には結構良いと思う。これを読んで、それから容疑者Xを読むとか。

評価は☆1つ半。  
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2009年11月06日

さまよう刃

さまよう刃 (角川文庫)

まず、純粋に小説だけについて感じたことを。

内容自体は謎解きというよりは社会派小説という感じ。一つの謎は配置されるものの、そのミスリード具合は非常に小さく、さらっと読んだら気づかない人もいるかも、というレベル。なので、読後に「あー、そうだったのか」と膝を叩くような感じではない。それよりも何よりも、著者の少年犯罪に対する視点と問題提起。このあたりに主眼がある。その上で、警察とは何なのか、警察が守ろうとする法律の本質は何なのか、正義とは何なのか。小説の登場人物を通して「これからも答えを探し続ける」と語らせた著者の声は、法治国家に当たり前に存在している人間全員がいつも考えていなくてはならないことのはず。そうした、「ぼんやりとは感じているものの、当事者意識を持って真剣に考えることのないテーマ」について、しっかりと文書化したことに、この小説の価値があると思う。

メインの人物に関する記述を極力控え、周辺に配置した人物を丁寧に描くことによって、その中心人物の輪郭をくっきりとさせていく手法は東野圭吾の一つの芸風になりつつあるのかも知れない。

ちょっと生理的に受け付けにくい部分も含まれてはいたけれど、評価は☆2つ半。エンターテイメント性が薄いので、東野圭吾の代表作とは言いにくい(個人的には彼の代表作は「秘密」「白夜行」「容疑者Xの献身」あたり)のだけれど、読後感がさわやかでもなくても構わないという人なら読んで損はないと思う。

続いて映画についても。原作を読まずに映画を観た感想は「東野圭吾って、こんな雑な話を書く人じゃないよな」というもの。

映画の評価:さまよう刃

どうにも釈然としなかったので原作を読んでみたわけだけれど、こ、これは・・・映画化によって原作がレイプされている、そんな感じ。手足を縛って自由を奪ってやりたい放題、みたいな。以下、映画を観たときの自分の疑問に対する回答。

あの本の分量からすると、かなりの部分が端折られているはずだし、この手のストーリーだとラストとかも改変されている可能性が高い。


端折られていたし、改変されていた。しかもかなりの程度に。

登場人物も減らされているに違いない。


重要な人物が減らされていた。

脚本化の段階で相当やらかしているんだろうな


やらかしていた。

こういう杜撰な展開にするはずがない。


きちんとした展開だった。

多分、原作を読んでから観たほうが良かったんだと思う。


いや、これはちょっと違うかな。「あの原作をこんな風に蹂躙してしまうなんて」と怒っていたと思う。

「さて、どうなるんだ、このラストは」と思っていたら、「えーーー、本当にこれでおしまい?」みたいな感じである。


小説はちゃんと終わっていた。

スカッとした爽快感もなければ、イーストウッドのような後味の悪さもない。あ、そう・・・みたいな。


後味の悪さは残る。しかし、小説としては十分に成立していた。

ところで、主人公はライフルに手を加えるほどの知識をどこで得たんだろう?


小説ではちゃんと知識を持っていた。そして、その知識を映画のように使ったりはしなかった。

なんだかなぁ、この映画を観て、この小説を読むと、今の日本の原作物を料理する力量が圧倒的に不足していることがわかる。ダメだ、こりゃ、という感じ。怒るというよりも、悲しくなる。多分アマルフィとかも酷いことになっているんだろうなぁ。  
Posted by buu2 at 13:27Comments(2)TrackBack(0)読書

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2009年10月31日

極北クレイマー

極北クレイマー海堂尊さんの「極北クレイマー」読了。新宿紀伊国屋の出版記念サイン会でサインしてもらったんだから、読むのに随分時間がかかった。

海堂さんはこのミス大賞出身なので、ミステリー作家と思ってしまうのだけれど、最近の作品はミステリー色が希薄。そして、この作品に至っては全然ミステリー小説じゃなかった。もともと政治的なメッセージを盛り込むのが大好きな著者だと思うのだけれど、本作はそれが濃すぎてちょっと鼻につく感じ。

福島県立病院の産婦人科医逮捕事件を取り上げるのは別に構わないし、小説を通じて問題提起するのも構わないけれど、あまりにもストレートすぎるし、小説の中にそのエピソードが盛り込まれる必然性が、エンターテイメントの面から全然感じられない。「あぁ、この人は、この話をどうしても世間にアピールしたくて、この本を書いたんだな」という印象を受けてしまう。だから、その話を読んで「そうだったのかー」と思う人は得をした気分になるだろうけれど、そういう話を期待していない向きには、「あらら」という感じになってしまう。それなら、最初からそういう本を書けば良いのに、と思わされてしまう。これは医療事故だけではなく、地域医療の現状とかについても同じ。あるいは、「医者は助けて当たり前。助からなければ責められる。でも、助からない人間もいる」なんていうのも同様。実際に医療の近くにいなくて、コトー先生やテル先生やブラック・ジャック先生みたいに片っ端から解決しちゃう先生ばかりを見ていると、誰でも助かると勘違いしちゃうのかも知れないから、こういう本があっても良いとは思うのだけれど、少なくとも僕のニーズには合わなかった。

例えば宮部みゆきさんなどはこのあたりのバランスが絶妙で、色々な社会問題を取り上げつつ、でも本道のミステリーはミステリーとして存在する、という書き方を完璧にこなす人だと思う。東野圭吾さんぐらいになると、ときどきはずしちゃうことがあって、「うわー、なんでこんな本を書いちゃったの?」と思うこともあるのだけれど、打率としては5割打者。結構な打率なので、「また読んでみようかな」という気になる。海堂さんだと、東野さんよりさらに打率は低い感じ。そして、本作は空振り三振という感じもする。

エンターテイメントとして楽しめたのは姫宮香織のくだりぐらいで、あとは主人公を含めた登場人物たちのキャラもいまひとつ立っていない。何より、目的が「皆さん知らないでしょうけど、こんなことがあるんですよ」とお知らせすることにある(たぶん)ので、内容が説明的過ぎるのだ。その説明を読んでいるだけでちょっとげんなりしてくる。

そして、ラスト。あれ?これで終わるの?という感じ。まぁ、広げた風呂敷の大きさと、本を横から見たときの残りページの分量を天秤にかけると、「これは終わらないな」という感じなのだけれど。続編のためのプロローグ的作品という位置づけだろうか。

それにしても、登場人物たちのほとんどについて、尻切れトンボ。悪役も、善玉も、助っ人も、端役も、あらららら、という感じ。ちゃんと幕引きしたのは一人だけ(笑)。

評価は☆半分。姫宮のところ以外は読む価値ないかな。  
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2009年10月02日

Dr.コトー診療所 23

Dr.コトー診療所 23 (ヤングサンデーコミックス)

長いこと中断していたので、ストーリーはほとんど忘れた。でも、本屋で見つけたのでふらっと買って、電車の中で読んだ。以前のストーリーはもう忘れちゃったけれど、何とかなった。22巻までは実家の美容院に置いてきちゃってあるので、今度髪を切りに行くときに読んでおこう。

無難に面白いのだけれど、僕としてはベイビーステップとか、はじめの一歩とか、スマッシュ!とか、エリアの騎士とか、スポーツものの方が最近は好き。ベイビーステップやエリアの騎士は驚くほど絵が下手なんだけれど(ベイビーステップは最近少し上達した(笑))、それでも読ませちゃうだけのストーリー構築力があるんだよなぁ。コトーは、身近なところで重病が発生しすぎ(笑)。病気が発生しないと漫画にならないんだけれど。  
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2009年09月18日

版画男は名作

唐沢なをきさんがNHKの取材を途中で拒否した、というニュースがあって、何かコメントしようかなぁと思ってずっと放っておいたのだけれど、この記事の何が酷いかって、

漫画家がNHKの「ほんっと〜に不愉快!」な対応に取材拒否! 真相を語る

冒頭の書き出し、「人気漫画家の唐沢なをき先生をご存知だろうか?」って、なんじゃそりゃ(笑) 人気漫画家っていうのは、誰でもが知っているから人気なんだろうよ、と思うのだけれど、まぁ良いや。で、この唐沢なをきさんのことは僕は大好きなのであって、彼の不朽の名作「怪奇版画男」は版画をやったことがある人なら(小学生の図画工作の時間を含め)、全員が読む必要がある。

怪奇版画男 (Big spirits comics―版画SPECIAL)

恐ろしいことに、この怪奇版画漫画は全編版画で描かれている。ものすごい手間だ。そして、その手間に内容も負けていない。僕は「人生において感動した漫画を5つ挙げろ」と言われたら、迷わずにあしたのジョーとドラゴンボールとブラックジャックと童夢とAKIRAを挙げるが、6つなら怪奇版画男を加えるね。

随分前、秋葉原が今みたいになっちゃう前に、ラオックスで唐沢なをきさんの電脳なをさんの発刊記念サイン会があって、もちろん僕は出かけていったわけだけれど、お嫁さんが僕の手にした版画男を目ざとく見つけ、そちらにまでサインしてくれた。あの恩は一生忘れませんよ。版画男万歳!!!唐沢なをきさん万歳!!!

ということで、NHKの取材の詳細はこちらをどうぞ。

『マンガノゲンバ』の件

その後もこの件に関するエントリーは色々続いているようですが、何しろ、僕が言いたいことは、「怪奇版画男は超傑作だから、絶対に買って読んで欲しい」ということ。あ、でも、まだ買えるの?これ。って、今アマゾンを見ると中古が4冊あるみたいですね。この本がこんな状態に追い込まれているなんて、日本の漫画界はどうかしているぞ。うん。  

2009年09月16日

視覚マーケティング実践講座(読了編)

著者のウジさんから直々に送付していただいたこの本、読み終わりました。

読みかけの速報版はこちら。

視覚マーケティング実践講座(序章)

視覚マーケティングをブログにどうやって取り入れていくか、事例を見ながら学んでくださいね、という主旨の一冊。そういう意味で、まず

視覚マーケティングのススメ

は読んでおくこと、必須。

さて、内容について。僕の場合、ウェブ制作会社を運営している都合上、ブログのデザインを手がける機会は普通の人に比較すると格段に多い。営業の際には、「うちはデザインだけで食べている人間はいません。だから、あくまでも「恥ずかしくない」レベルのデザインです。そして、デザインと言うのは非常に重要な役割を果たしています。だから、本気でウェブサイトによるブランディングを考えるなら、きちんとしたデザイナーに頼む必要があります。もちろんお金はかかりますから、あとはどこまでお金をかけられるか、費用対効果をどう考えるか、ということになります。やるかやらないかは、僕達からもアドバイスはしますが、最終的にはお客様の判断です。ちなみに、僕達はデザイナーを紹介しますが、紹介料とかはいただきません。信頼できるデザイナーを紹介します」というような説明をしている。それで、「じゃぁ、デザインにお金をかけてみます」というお客様に対してはウジさんを紹介したりしているのだけれど、まずほぼ100%のお客様は「とりあえず、様子を見たいと思います」という返事をする。おかげで、たとえばこういう、ライブログデザインのウェブサイトが出来上がってしまうことになる。

高谷秀司公式サイト

ちなみに高谷さんはギタリストなんだけれど、とにかく山、それも雪山が大好き。これは未来永劫変わらない。だから、サイトもそんなイメージにしたい。ということで、このサイトを構築するにあたっては、まずギターを連想するデザイン、そして、ギターを前面に出しつつ、アナログ感ではなく、雪山の持っているドライ、クール、シャープなイメージを取り入れてみた。具体的には、フォントはゴシック。カラーは青系を多用し、パステルカラーの使用を避ける。ただし、CD販売サイトは目立たせたいので、そこだけは黄色を使って目を惹かせる。多分、このあたりがウジさんの言うところのとん馬な、じゃなくて、トンマナなんだと思う。

#うーーーん、この日本語IM、凄いな、ちょっと間違えると「とん馬な」になってしまう僕の才能を見事に表現している。

で、僕とかはプロのデザイナーじゃないから、そのトンマナをきちんとデザインに反映することができないわけだけれど、素人が素人なりになんとかするには、これはもう訓練、場数を踏むしかないんだと思う。ただ、それは実際に自分でやる必要は、必ずしもなくて、他人がもだえ苦しんでいる様を見る事によって、バーチャルに体験し、そして自分の経験値アップにつなげることができるはずだ。だから、この「視覚マーケティング実践講座」は、そういう用途として利用するのが正しいんだと思う。

それで、実際にブロガーが苦しんでいるのを見ると、そのポイントと言うのは結構異なることがわかる。そのあたり、やっぱり得意、不得意があるんだろう。僕とかだと、このスキームに自分のブログデザインリニューアルを載せた場合、多分、ブログのトンマナを決めるというところでハングアップしちゃうと思う。このブログのトンマナを決めるのって、凄い大変だもの。

読んでみてまず最初に思ったのは、このトンマナを決めることができるシステムがあったら面白いだろうな、ということ。でも、多分それはそんなに難しくない。キーワードを100個ぐらい用意して、「自分のブログが目指したいテーストはこっち」みたいなのをチェックしていく。その結果から機械的に、「トンマナコンパス」を表記する。

あなたのブログが目指すイメージ(例)
  寒い  ←→  暖かい
  情報  ←→  感情
  赤   ←→  青
  海   ←→  空
  伝統  ←→  革新
  清楚  ←→  派手
  文化  ←→  スポーツ
  きっちり←→  あいまい
  高価  ←→  安価
  きっちり←→  エレガント
  男   ←→  女
  朝日  ←→  夕日
  ユーミン←→  中島みゆき
  お笑い←→  シリアス

それで、こういうリストの、全部でも良いし、いくつかでも良いんだけれど、ピンと来たものを片っ端からチェックしていく。加えて、「これはものすごく重視したい」というのがあれば、そのフラッグを立てる(最大3つぐらいかな?)。で、「次へ進む」をクリックすると、「あなたが目指すブログにおススメのトンマナはこれです」っていうのが表示される。

「おススメはゴシックによる表記、ベースになるカラーの組み合わせはたとえばオレンジ(メイン)、ベージュ(サブ1)、薄いグリーン(サブ2)」

みたいなのが表示される。簡単だぁ(多分)。ウジさん、これ、一緒に作りませんか(笑)?これがあったら、うちの会社でも凄い役に立ちそう。監修ウジパブリシティってことで(笑)。

さて、内部連絡終了。

本題に戻ります。たとえば僕のブログをリニューアルしようと思ったら、やっぱりこのトンマナ決定がものすごいネックになる。で、現実問題としてトンマナコンパスがまだないので、自分で考えなくちゃならない。でも、このあたり、この本に載っている人たちは比較的簡単にクリアしちゃっているんだよな。うらやましい。って、比較的簡単なら、トンマナコンパスも要らないのかなぁ?うーーむ。

でもまぁ、僕の場合、このトンマナさえ決まってしまえば、あとはわりとサクサク進んでしまいそうな予感はある。で、僕の場合はこうだけれど、人によっては色々なので、サポートツールはトンマナコンパスだけじゃなくて、色々必要なのかも知れない。何しろ僕はトンマナを決めるところにものすごいハードルがあるので、それを解決するための手法は思いつくんだけれど、その他のところは今ひとつイメージできなかったりなんかして、スイマセン。

それでね、ウジさんがこの本で伝えたかったことと言うのは、「前著で紹介した視覚マーケティングは、それほど難しいことではありません。誰でも、やり方さえわかれば、システマティックに進めていくことができます。おそらく80点のものになるでしょう。80点をどう評価するのか、ということはありますが、現状が30点なら、御の字ではないですか?そして、80点を100点にするためには、やはりプロの力を借りるべきです」というところなんだと思う(逆に言えば、100点になっちゃうなら、ウジさんは仕事がなくなっちゃう)。そして、さらに突っ込んだウジさんの本音(僕の勝手な想像)は、「あなたのブログは現状、30点ですよ。でも、自力で80点にはなるはず。80点で良いなら、100点以上を提供する私のところには来ないで。忙しいんだから、モォーーーー」みたいなことなんじゃないかと(笑)。すいません、勝手に推測しちゃって。で、80点のブログデザインにするためには、この本と前著の両方を読むのは非常に良いことだと思います。あ、トンマナコンパスがもし存在すれば完璧ですね(^^

おそらく、ブログサイトのデザインリニューアルをまとめると次の4ステップ。

1.自分のサイトの現状を知る

2.目指したいサイトのトンマナを決める

3.トンマナに合わせた表記手法を確認し、戦略を立てる

4.実際にデザインしてみる

4のところではトンマナに加えてブランディングの要素が加わるので、絵心がないとなかなか難しい作業になるかもしれない。でも、絵心があって、トンマナとブランディングのコツがわかっていないと意味がないので、そのあたりを勉強するには非常に良い本だと思う。また、絵心がない人は誰かに頼むことになると思うのだけれど、その上でも、このあたりのことを自覚して、デザイナーに指示が出せれば、デザイナーの手間も省けるし、より自分のイメージに合致したアウトプットが出てくると思う。

ま、何しろ、「お前はもうちょっと、自分の会社のサイトのデザインを何とかしろ」というメッセージは伝わってきます。前著のときもでしたが(涙)。頑張って稼いで、早くウジさんに仕事を頼めるような会社にしたいです。

さて、最後に思ったことを列挙

○今回は個人ブロガーのデザインリニューアルのみ。企業サイトも見てみたい
○右サイドに凄く大きなスペースを割いているケースが多い(良い、悪いではなく)
○女性のサイトも見てみたい
○そろそろ自分のサイトもリニューアルしてみる(笑)?
○あぁ、著者サイン入りだ!(今気がついた(汗))
○また一緒に仕事しましょうね!(業務連絡)
○デザイン編と、運用編で、講習会やろう(業務連絡)
○とん馬なコンパスも、是非(業務連絡)
○この本を買いたい!と思った人は、ほら、下のアフィリエイトから是非(小遣い稼ぎ)

視覚マーケティング実践講座 ブログデザインで自分ブランドを魅せる

視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス)  
Posted by buu2 at 17:29Comments(0)TrackBack(1)読書

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すゞしろ日記

すゞしろ日記

手を伸ばすと、そのちょっと先を逃げていくようにしてどこかに行っちゃうんだよな、山口さんは。

この間、丸善でこの本を見つけたときも、サイン会の引換券が直前でなくなっちゃった。

日曜日に電話してみたんだけれど、留守。もしかして、引っ越した?一応留守電にメッセージだけ残しておいたけれど。

ということで、すゞしろ日記ですが、面白いです。おススメ。☆3つ。

ところで山口さん、ワールドカップのポスターなんか描いたんですね。どんどんビッグになっていくなぁ。これじゃぁ気軽に仕事を頼めません。って、それはもう数年前からなんだけれど。

アートで闘う 世界陸上・サッカーW杯で“日本代表”
ラフスケッチ
FIFAポスター  
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2009年09月15日

視覚マーケティング実践講座(序章)

視覚マーケティング実践講座 ブログデザインで自分ブランドを魅せる

オールアバウトで記事を書いていたときのつながりで、今もときどきデザインについて相談させていただくことがあるウジパブリシティのウジさんから、「新刊が出ましたー」ということで本をいただいてしまった。

内容はもちろんデザインについて。

デザインと言うのは僕が最も苦手とするところで、「やべぇなぁ、何が書いてあるんだろうなぁ」とどきどきしながらページをめくったわけです。僕はこの手の本を読むときはラインマーカーを手にして、気になるところがあったらすぐにページを折っちゃうんですが(笑)、まず26ページ(って、本編ではこれが最初のページです)。

(初めての著書「視覚マーケティングのススメ」を)何人かのいわゆる「書評ブロガー」さんに献本をしました。


うまい(笑)。これ、参考になりますねー。でも、みんながこれを始めたら書評ブロガーも読みきれなくなる。今がチャンス?あ、手にとって読んでもらえるようなデザインにすれば良いのか!視覚マーケティング恐るべし。

で、29ページ。

アメリカのウェブサービスは、ベータ版の頃からものすごくデザインが良かったりするのですよ。


うはっ。駄目だこりゃ。これ以上、読み進めません(涙)。というのも、うちの会社はこの数日の間にこっそり新しいウェブサービスのテスト運用を始めようとしているのですが、そのデザインが全くのスケルトン(笑)。「ものすごくデザインが良い」状態は無理でも、もうちょっとなんとかしないと。本を読んでいる場合じゃない。

ということで、ちょっとロゴを考えます。レビューの続きはまた後日ということで、タイトルは「序章」にしておきます。だって、まだ4ページしか読んでないんだもの。

ウジさん、すいません!急いでデザインやって、それから読みます。


・・・・・・・・


あれ?でも、それなら先に読んだ方が良いのかな?そうかも知れないですね?まず読んで、デザインのこと勉強して、それから実地で。って、ここまでエントリーを書いちゃったから、もったいない。とりあえず、序章は公開しちゃいます。それで、まず、本を読もう。それから、デザインを考えよう。

あーーー、動揺しているなぁ。



ということで、続きを読みます。



あ、その前に、一応このブログの自己分析。というか、現状。もともとはナタリー・ポートマンのアミダラ女王をイメージしたデザインでした。テキストの背景とかは、彼女の生まれ故郷である惑星ナブーの自然をイメージして、ちょっとやわらかめの土の雰囲気。右のサイドバーは付箋をモチーフにしつつ、ナブーの空のイメージで水色。メインカラムの引用についてはタイトル下の点線と同じオレンジで設定。と、ここまではきちんとアミダラちゃんをテーマにしたデザインだったのですが、まぁ、スター・ウォーズもシリーズが完結し、いつまでもアミダラちゃんでもないだろう、と思いなおして、手元にあってマイブームだった堀北真希のイラストに変更してみました(笑)。すると、ちょっと背景に違和感があって、さて、どんな背景にしようかなーと思ったのですが、ちょうどそのときイラレによるイラスト描きの練習でミュシャの絵を描いていて、「じゃぁ、このお月様の絵を使っちゃえ、ということで、堀北の後ろに三日月を配置(笑)。で、それだと他の部分がどうも味気ないので、じゃぁ、星を描いちゃえ、ついでに天の川も描いちゃえ、でも、本当の天の川っぽく描くのは面倒くさいなー、ということで、なぜか土星の輪みたいな天の川になった、と。それが今のデザインです(笑)。すいません、いい加減な上に支離滅裂で。簡単に言うと、惑星ナブーと堀北とミュシャと星空を足して4で割ったのが今のこのブログのデザインテーマです。まぁ、100個もカテゴリがある雑多なブログのイメージは表しているかも知れませんね。

#今のところこのブログのデザインにはそれほど不満がないので、「よし!リニューアル!」というわけではないのですが、仕事柄、身の回りに山ほどブログベースのウェブサイトがあるので、色々検証してみたいと思います。  
Posted by buu2 at 10:26Comments(0)TrackBack(0)読書

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僕と演劇と夢の遊眠社

僕と演劇と夢の遊眠社

今日は池袋で会議の後、昼ごはんまで少し時間があったので、久しぶりにジュンク堂を上から下まで冷やかしてみた。一番上の階でこの本を見つけて、そのまま買い物籠に入れた。

このブログでも何度も書いているけれど、僕の演劇鑑賞体験はほとんどが野田秀樹さんと一緒にある。大学3年生のときだったか、ぴあの特集記事で神奈川県青少年ホールでの「野獣降臨」のプレビュー公演についての記事を見つけ、何気なく会員優先予約の電話番号に電話したら、なぜか一発でつながり(当時は何時間もつながらないのが普通だった)、一列目のど真ん中で観たのが演劇鑑賞の最初。普通の理系大学生だった僕は今までに全く体験したことのないものをそこで目撃してしまい、以後の夢の遊眠社の公演は全て観ている。日本青年館での「桜の森の満開の下」は何度も観たし、その楽日の最前列で向井薫さんから雛あられをもらったことをきっかけに、劇団の役者さん数名とも連絡を取ったりしたし、今でもごく稀に一緒に飲みに行ったりさせてもらうこともある。最近でも野田秀樹さんの芝居は欠かさず観ているわけで、こと「演劇」という部分だけを切り出せば、僕の人生はほとんど野田秀樹さん一色であると言っても良い位だ。

そして、その演劇鑑賞体験の、ほぼ半分を占めているのが夢の遊眠社である。その劇団を制作という立場で見続けてきた高萩宏さんによる遊眠社の歴史本なのだから、面白くないはずがない。最初から最後まで一気に読んでしまった。僕が知らない頃の遊眠社、僕が観ていたころの遊眠社、その両方ともが非常に興味深かった。正直に言えば、僕は「役者から見た遊眠社」というものもいくつか断片的に聞いてきているので、そうした視点からの違いと言うか、故意に隠しているのかも知れない部分とかも感じてしまうのだけれど、まぁ、それはそれ。多少美化されていても、書かれていることの質が低下するわけではない。

印象に残った部分をいくつか抜き出してみる。

実力はあるものでなく、あると信じて努力すべきもの、結果は運に左右される


これはもう全く同意するところ。スキーをやっていると、スタートで「がんばっ」と声をかけるのが一般的。アルペンでも、ノルディックでも、である。でも、選手はたいていの場合、もうそれ以上頑張れないくらいに頑張っている。それでもさらに「頑張れ」と、精神的に鼓舞するのが日本人の気質なんだと思う。でも、こういう場面では、僕は欧米の人たちの考え方を真似するべきだと思う。Good luck!

(佐戸井けん太さんに)「開き直らずちゃんと売ってほしい」と強く言われたのを思い出す


僕は当時から佐戸井けん太さんのファンだったので、是非売り込んで欲しかった。でも、最近は色々な映画で見かけますね。つい先日見た「引き出しの中のラブレター」でも出ていたし、ハゲタカでも。同じくひいきにしていた段田さんに比較するとちょっと活躍度が低い感じだけれど、引き続き頑張って欲しいところ。

大勢の中でも自分の立場を見失ってはいけないということ。それぞれの人がたとえ良い人ではあっても、それぞれの事情があって動いている。そのそれぞれの事情に引っ張られていては、本当は自分が何をしたかったかも忘れてしまう。


これも全くその通りなんだよなぁ。いつも感じていることなんだけれど、時々こうやって文字として確認することって、重要。再確認した。同時に、こういうことをみんなにも理解して欲しいところ。それが出来ない奴が多すぎる。

すべてを一人で抱え込んではいけない。周りに情報を出すことでたくさんの人に助けてもらえる。


うんうん。

ビジネス書としても、いくつか良いことが書いてありました。よっぽどの演劇マニアじゃないと手に取らないと思うけれど、読めば色々と勉強になると思います。☆2つ半。  
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2009年07月08日

野田大竹

アエラから。

大竹「私たち、今は、いい仕事仲間、友人ですね。」
野田「友情かな?友情とは思わない。俺は相談係でしょ。」
大竹「はい、いつも愚痴きいてもらっています。ありがと。でも、友情でいいじゃないの。」
野田「いいの?友情で?恥ずかしいよ、なんか。でも、大竹さんがよければ、じゃぁ、私は別に。友情でよろしく(笑い)。」

とりあえず、「ザ・ダイバー」日本バージョンのチケットは確保。  
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2009年06月28日

1Q84

1Q84(1)

1Q84(2)

無事読み終わりました。

これだけ馬鹿売れしているにもかかわらず、それでいて恐らく物凄く読み手を選ぶ本も珍しい。今、何百万部売れたか知らないけれど、90%ぐらいの読者は「空気さなぎって何?」「えーー、これで終わり?」みたいな感じでクエスチョンマークが頭の周りをぐるぐる回っているんじゃないかと思う。

村上春樹はわざわざ何度も作品の中で「説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ」と繰り返しているのだけれど、それでも「リトル・ピープルって何?」「ねこのまちって何のこと?」みたいに説明を欲しがるんじゃないだろうか。

この本を読んで感じるのは、村上春樹の文体が昔に比較して物凄く読みやすくなっていること。もともと読みやすい文章を書く人だけれど、リズムも含め、すっと入ってくるわかりやすい文章なので、読んでみるとわけわかんない、みたいな人がさらに増えそうな予感がする。

基本的な骨格は、「10歳のときに惹かれあった男女の精神的純愛」みたいなものになるのかも知れない。

構造的な部分で「世界の終り・・・・」や「海カフ」で使ってきた手法を集大成的に使っている一方で、展開される二つの物語が非常にリアリティの高いものが続いていく(実際にはかなりリアリティがないのだけれど、ドラマや漫画やアニメでリアリティのないストーリーに触れまくっていて、それが当たり前になっている昨今、このくらいなら全然普通だろう)という点で前2作とは読後感が大きく異なっていて、本作で一つの村上手法というのが確立されたのかなぁ、という気がする。何しろ、良い具合に話が盛り上がってくると、片方だけをどんどん読みたくなるし、それでいてストーリーが微妙に交錯してくるから、すっ飛ばすわけにも行かず、読むのが遅いのがもどかしくなってくるあたりが非常にテクニカルだと思う。

全体を通じてのメッセージというのはあまり感じられず、雰囲気とか、あるいはちょっとした表現や一つの文章とか、そういうのを拾ってきて味わうのが正解なんじゃないかなぁ、と思う。ま、何でも良いんだけれど。

こうやって誰でもブログで意見を言える時代になって、ネタはどんどん消費される世の中になってしまった。そんな状況だからこそ必要とされるのが書籍のはずで、ネタとして消費されない作品をどれだけたくさん供給できるか、あるいはたくさんではなくても、大きなインパクトを与える作品を一つ供給するのでも良いわけだけれど、それこそが作家と僕たちパンピーの違いだと思う。では、この「1Q84」は村上春樹の代表作たり得るのか、と聞かれると、個人的には「ノー」だと思う。海カフとか、ノルウェイの森とか、世界の終りとか、それらの作品に比較すると、どうしてもちょっと落ちる部分があるんじゃないかと。ただ、そういう一連の村上作品をずっと読んできている人に対して、「お久しぶり、こんなの、どう?」みたいにして提供される作品としては、決して悪くないと思う。

以下、気に入ったフレーズ

満州鉄道についての本(ハードカバー)

慢性的な無力感は人を蝕み損ないます。

物語の役目は、おおまかな言い方をすれば、ひとつの問題をべつのかたちに置き換えることである。

混じりけのない純粋な気持ちというのは、それはそれで危険なものです。

つまらん事故は実際に起きるし、それで死んだり大怪我をするのはいつも、注意深い人間を笑うようなやつらだ。

ポイントはとくにない

人々が必要としているのは、自分の存在を少しでも意味深く感じさせてくれるような、美しく心地よいお話なんだ。だからこそ宗教が成立する。

重要なのは、動き回る善と悪のバランスを維持しておくことだ。

彼女は北海道の歌志内市郊外に住んでいる。

月は相変わらず寡黙だった。しかしもう孤独ではない。

最後の最後まで、やれるだけのことはやる。


評価は、☆2つかな?  
Posted by buu2 at 23:05Comments(4)読書

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2009年06月13日

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

本にはどうしたって相性というものがある。たとえば僕は村上春樹は好きだけど、村上龍はそれほど好きじゃない。それほど好きじゃないけれど、コインロッカー・ベイビーズとか、69 sixty nineとかは好きで、五分後の世界とかも一応読んだ。山田詠美とかもそれほど好きじゃないけれど、でも蝶々の纏足とかは凄く面白いと思うし、要は、なかなか説明が難しいのだけれど、好きなものと嫌いなものというのは明確にあるよね、ということで、ミステリーといわれる分野では宮部みゆきならほとんどオッケーだけれど、東野圭吾だと当たりはずれがあって、じゃぁ、伊坂幸太郎だとどうなんだ、ということである。

ところが、僕は彼の本をほとんど読んだことがない。このミスとかの評価を読んでいてもどうもピンと来ない。ま、このまま一生読まないかも知れないなぁ、と思ってスルーしまくっていたのだけれど、ちょっとした理由で「ゴールデンスランバー」を読んでみることにした。なぜって、この小説の映画化が決まって、主演が堺雅人になったからだ。他にも、主要な出演者を見てみると、吉岡秀隆、貫地谷しほり、香川照之ってな感じで、あぁー、ちょっと観てみたいかなぁ、というメンツ。なので、今のうちに読んでおこう、と思って買ってみたわけである。

さて、読んでみて。うーーーーん、やはりこのミスのレビューから感じていた気配は当たらずも遠からず。やっぱり、どうもいまひとつ趣味じゃない。どこが趣味じゃないかというと、内容云々よりも、文章。って、文章についてはこのミスのレビューからは感じ取れないんだけど(笑)、なんか、読みにくい。リズムが悪い。しかも、ところどころ最近の朝日新聞の記者がやらかすような日本語の間違いがある。

いや、たとえばこんな事例もあるわけで、最近はどこででも見つかるんだけど(笑)

武断は憩いの場も…遺体発見現場は人通りまばら

とりあえずこの誤植は画像を保存しておこう。

さて、閑話休題。何しろ、ちょっと日本語が上手じゃない。このあたり、宮部みゆきとか東野圭吾とかは絶対にやらかさないことをやっているので、どうも乗り切れない。ま、こういう文法的なミスや、リズムの悪さというのは、感性の部分もあるので、気にならない人は気にならないんだろうけれど、僕は気になるタイプの人間なので、読んでいてちょっと辛い。

続いて、構成。現在と過去を行ったり来たりして、そのときそのときの主体が色々変わるのだけれど、それが特別な効果を生み出していないのがなんとも言えず気持ち悪い。なかには作者が意図したとおりの効果を出している部分もあると思うのだけれど、しつこいぐらいに切り貼りされモンタージュのようになった構成からは、その必然性が読み取れない。もっと普通にわかりやすく本にすれば良いのに、と思わないでもない。単に分量だけを考えてみても、ちょっとアンバランスすぎる。というか、これはもう全体的な構成、たとえば5部構成の中で4部だけ異常に長いとか、そういうアンバランスな部分に違和感を感じるかどうか、というところなんだと思う。僕はわりと形式を重視するタイプ、原理原則の人間なので、このあたりがまたちょっと厳しいな、と感じてしまう。いや、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 」みたいな、必然性があって、きちんと効果のある切り貼り構成なら良いんだけれど。

最後に内容。これまたどうも濃淡が激しいというか、なんというか。折角の伏線があっさりと無駄遣いされてしまったり、あるいはあるところでは非常にマメな警察があるところでは全然いい加減だったりして、たとえばラスト50ページぐらいのマンホールのエピソード。樋口晴子はどうしてそんな簡単に動き回れるのか、みたいなところが「はぁ?」という感じだし、あるいは事件の真相に滅茶苦茶近いところにいる人物を病院送りにしておきながら、その人が回復してべらべら喋りまくるのを何も規制せず、しかもそこにテレビ局も取材に来ない、みたいな、「それはちょっとおかしいでしょう」という、練りこみ不足があちらこちらに見受けられる。

なんというのかな、色々な面で荒削りで、面白いといえば面白いのかも知れないけれど、僕の趣味ではない本でした。評価は☆1つ。  
Posted by buu2 at 14:49Comments(0)読書

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2009年06月03日

リブロも売り切れた

b5c5efa2.jpgあんなにあったのに。

先日、「ここならまだあるよ」とお知らせした1Q84(いちきゅーはちよんでしょうね、多分)ですが、池袋のリブロも売り切れてました。間違っても「まだある」とは思わないでください。もう、重版が出るまで日本中どこも1巻は駄目かなー。いや、わかりませんが。噂によると、重版は8日ごろとのこと。  
Posted by buu2 at 11:00Comments(0)読書

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2009年06月01日

ここで買えるよ1Q84

0cc4d8d7.jpg

なんか、あちこちで品切れ起こしていて「欲しいよう、読みたいよう」という人を大量発生させている1Q84ですが(まだ、面白いかどうかもわかんないのにね(笑))、池袋をぶらぶらして売っているところを見つけたので大々的に教えちゃいます。まだ100冊ぐらいは店頭にあったと思う。倉庫にもあると思うから、買うならココだね。

場所は、池袋のLIBRO。

東武やジュンク堂は上巻のみ売り切れ。LIBROの担当者は金一封ですかね?さぁ、池袋近辺にいる人で今すぐ買いたい人は、LIBROへ急げ。「別に慌てなくてもいいんじゃない?」という人はどうせもうすぐ増刷り分が店頭に並ぶので、ちょっと待てば良いと思う。あるいはアマゾンとかね。アマゾンは6月10日入荷予定って書いてあるから、普通の書店もこの頃には並ぶと思われます。

1Q84(1) 1Q84(2)

で、僕はすぐに読むかというと、そんなこともなく、実はまだ読みかけの本があるので、そっちを片付けないとなんですね。いや、そんな慌てて読まなくても死にはしないですよね。近々合コンがあって「読んだ?読んだ?まだなの?信じられねぇ」とか言いたい人とかは別だけど。

え?「じゃぁ、お前は何で買ったんだ?」って?そりゃ、いつ合コンがあって「読んだ?読んだ?まだなの?信じられねぇ。内容教えてやる。結論から教えてやる」って喋らなくちゃならなくなるかわからないからですよ。「明日合コンだー」って決まってから買いに行くんじゃ遅いからね。合コンと決算は早めの準備が肝要です。  
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2009年05月30日

1Q84

1Q84(1)

1Q84(2)

村上春樹の新作です。

久しぶりなので、よーし、気合入れて読んじゃうぞー、ということで、発売日当日に本屋に行きました。

ということで、続きは追記で。  続きを読む
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2009年03月22日

厭魅の如き憑くもの

厭魅の如き憑くもの (ミステリー・リーグ)

読書ストッパーなるものが世の中にはあって、それはとにかく読むのに時間がかかる本。で、この本は僕にとっては間違いなくその一冊。読み終わるのに一体どれだけかかったんだろう。

別に、つまらないわけじゃない。というか、むしろ面白い。独特の世界を構築していて、それが決して不快じゃない。昔で言えば横溝正史的な世界。

では、何がつらいか。まず、名前。そこそこに多い登場人物のうち、主要な双子が同じ読みだったりする。叉霧、捺霧、早霧、嵯霧、小霧、紗霧と、6人の「さぎり」が出てくる。これ、文字を形として捉えるならそれほど苦痛じゃないかもしれないのだけれど、音としてとらえると全部一緒。その区別をつけるのがとても難しい(少なくとも、僕にとっては)。とにかくこの名前に慣れるのが大変。次に地名。もう、見たこともないような漢字がずらずらと並ぶわけで、「こんな地名、ねぇよ」と突っ込みたくなる。その上で単語が難しい。読み仮名をつけてもらっても、すぐに忘れてしまうような難しい単語が連発される。「憑座」っていう単語が頻繁に出てくるんだけれど、これが「よりまし」だって、読める日本人はどのくらいいるのか。それで、僕とかは物覚えが悪いので、この単語が出てくるたびに29ページに戻って、その読み仮名を確認しなくちゃならない(笑)。これでは読むのが大変だ。いや、さすがに途中で覚えましたけどね、この形は「よりまし」だって。

そして、もうひとつ、読むのを難しくするのが、図面なしでの状況説明。これが非常に難しい。紙と鉛筆があって、本を読みながら図を描いていけば多分ちゃんと理解できるんだと思うのだけれど、もちろんそこまでの熱心さはないので、「えーーー、何がどうなっているの????」ということになってしまう。最初のうちはそのあたりを一所懸命検証しながら読んでいたんだけれど、あるとき、「これは読み飛ばすべき記述だ」という結論に達して、それからはスピードがアップした。スピードがアップすると、ストーリーは非常に面白い。

ということで、この本には単語帳(読み方、意味)と配置図が是非必要だと思う(系図は載ってた)。それがあれば随分と読みやすかったはずだ。

さて、肝心のストーリーだけれど、ホラーとミステリーをミックスしたような語り口で精緻な謎解きが展開される。伝説の名探偵が登場するわけでもなく、それでいて無理のない展開。謎解きの場面は非常に面白い。

最後、「作者はここまできちんと考えて書いていたんですよ」と言わんがばかりの解説が面白い。いや、そこまで注意して読めませんよ。っていうか、だから配置図を載せてくれなかったんですか?という感じ。このあたりは思わず苦笑いしてしまうところ。

時間のない人は、ざーーーーーっと最後まで読んで、雰囲気を楽しむべき。もうちょっと時間がある人は、ざーーーーーーっと最後まで読んで、もう一度最初から読んでみるのがお勧め。さらに時間があるなら、最初から紙と鉛筆を手にしてじっくり読むのが良い。最悪なのは最初からじっくり、しかし紙と鉛筆を持たずに読むこと。これをやっちゃうと、下手をしたら読み終わるのに一ヶ月以上かかっちゃいます。評価は☆2つ。再読すればもっと評価が上がりそうだけれど、ちょっと時間がないのでゴメンナサイ。  
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2009年03月12日

そんなんじゃクチコミしないよ。

そんなんじゃクチコミしないよ。 <ネットだけでブームは作れない!新ネットマーケティング読本>

ど真ん中ではないものの、僕の専門領域の本なので、正直立ち読みでも良いかな、と思わないでもなかったのだけれど、内容によっては僕のお客様に「ちょっとこの本を読んでみてください」と薦めることができるかも知れず、何はともあれ電車の移動時間の間に読んでしまいたくなって、買ってみた。

この手の本の価値は、ひとつに自分が知らないことが載っていること。もうひとつに、ぼんやりと理解してはいたものの、それを明文化できずにいる事象についてまとまっていること。こういうことがあればそれだけで買った意味がある。で、読み終わってみたら、確かにそういう部分があったので損ではなかった。

一年以上前に僕もブログによるペイパーポストサービスの胡散臭さについて、プレスブログを例に挙げて書いているのだけれど(「結局は個人に帰着するネット情報」)、このあたりについては著者と僕でほぼ共通の認識を持っている様子。秀逸だったのは、というか、僕は気が付かなかったんだけれど、プレスブログなどでお金をもらってブロガーが書いた記事というのは、広告なんだ、というところが「おお」という感じ。これだけでこの本を買った甲斐があった。なるほど、ブロガーがやっていても、それは確かに広告だ。

以前、「コラーゲン食って肌がぷりぷりになるわけねーだろ(笑)」という記事で、コラーゲンの広告手法について取り上げて笑いものにしたわけだけれど、無知なブロガーが広告料をもらって「肌がしっとりきれいになりました」とか、コラーゲンのありもしない効果効能をブログに書いた場合、一体どうなるんだろう、と考え込んでしまった。いや、肌がしっとりきれいになりました、ならまだ良いのだけれど、「コラーゲンを食べてがんが治りました」とか、書いてしまったら、誰が責任を取るんだろう。うーーーーん、やっぱり、そりゃ、ブロガーだよなぁ。著者はこの手のペイパーポストサービス関連のプロモーションで薬事法にひっかかりそうな案件を知っているようで、へぇーという感じ。いや、僕も医薬品、医薬部外品を開発する会社の社長をやっていたことがあるから、このあたりについては結構気になる。

ブロガーイベントについての記述は僕自身思い当たることがあって、確かに難しいよな、と思った次第。たとえばキャラメルボックスがブロガーを招待して無料で芝居を見せている、なんていうのは一種のブロガーイベントだと思うのだけれど、僕なんか、ただで見せてもらっていたとしても詰まらなければ容赦なく「詰まらない」と書いてしまう。普通の日本人だと、「ただで見せてもらっているのだから」という配慮がありそうなものだけれど、僕はドライなのでそんなことはしない。でもまぁ、キャラメルボックスの場合、ブログライター枠で芝居を観る人というのはほとんど目がハートになってキャラメルボックスの観ているので、僕みたいなのはマイノリティで、トータルで見ればそれほどのリスクでもないんだろう。

ネットは何が強くて、何が弱いのか、といったあたりは上で書いた明文化されていない暗黙知の部分。特に「無限のスペース」という部分はなるほど、という感じ。このあたりのページは僕のお客様にも読むことをお薦めしたいところ。

大学の後輩でつい最近アエラに「伊勢丹で働く女性」として掲載された女性がいるんだけれど、彼女とスキーに行ったとき、伊勢丹のウェブショップのアクセス解析がどうのこうの、という話になった。「細かいアクセス解析って、できるんでしょうか」って聞くから、「そりゃ、ウェブマスターに聞けば詳細にデータはくれるはずだよ」と教えてあげた。もちろん、付け加えるのも忘れないわけで、僕がそのとき言ったのは「アクセス解析なんて、色々やっても時間の無駄。結局何もわからないから辞めた方が良いよ。アクセス解析なんていうのは、東京から浅間山の噴火の様子を見ているようなものだから」ということだったんだけれど、「いや、そんなことはない。どこから入ってきて、どこに行って、というのを全部調べないと」と一所懸命主張していた。とりあえず彼女にはこの本をホワイトディのプレゼントに買ってあげようかな(いや、バレンタインディには何ももらってないんだけれど)。

ひとつだけ残念なことをあげると、もともとブログの記事だったものを書籍にまとめた本なので、「○○のサイトを見てください」という形で、書籍だけで完結していない部分が少なからずあったこと。仕方ないといえば仕方ないのだけれど、できれば書籍は書籍の中で完結させておいて、必要であればサポートサイトのようなものを立ち上げて、そこにリンク集を置くとか、そういった形になっていればもっと良かったかなぁ、と思わないでもない。

って、偉そうなことを言いつつ、自分は自分で自分の著作のサポートブログを立ち上げておきながら、もう何年もフォローしていないのですが(笑)。あ、一応まだあるね(笑)。

ブログ・ビジネス

ガイドエントリーが一番上に来るように、超未来に日時を設定してあったというのに、その超未来記事すらすでに過去の日付になっているのが笑える。

ちなみにこの本の著者は、僕がちょっと前に書いた「口コミ論(草稿)」で言及した河野氏です。クチコミの専門家にクチコミの記事でトラックバックしちゃって恥ずかしい(笑)。  
Posted by buu2 at 22:22Comments(4)TrackBack(0)読書

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2009年02月25日

やはり宮田はすげぇ

6d0fd045.JPGまさか、立たないよね?  
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無一文の億万長者

無一文の億万長者

「多分お勧め」と言われたので、備忘録として載せておく(笑)。読んだら感想書きます。  
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2009年02月13日

トップアスリートになるための食事と栄養学

トップアスリートになるための食事と栄養学―ベストな身体を作り勝利を目指す実践スポーツ栄養学!

ちょっと古い本なんだけれど、面白そうだったので買ってみた。

僕もそれなりにこの手の知識は持っているつもりだったけれど、結構勉強になった。個人的メモはおおよそ次の通り。

トレーニング前
2時間以上前→通常の食事
1時間以上前→おにぎり、サンドイッチ、中華まん、バランス栄養食など、脂質が少ないもの
30分以上前→バナナ、みかん、甘栗など、炭水化物中心で消化によいもの
直前→果汁飲料、スポーツドリンクなど、脂質を含まない液状のもの
試合前は揚げ物、こってりした料理、根菜、きのこ、豆類は控える

トレーニング
喉が渇いてからの水分摂取では遅い
1回の摂取量は100〜200ml
トレーニングが1時間以上の場合は糖質も必要

トレーニング後
運動後20分以内に糖質・たんぱく質を中心にした栄養を補給→成長ホルモン分泌
直後にプロテインばかりを摂取するのは非効率→糖質:たんぱく質=3:1(重量)
スタミナをつけたい場合はビタミンB群を豊富に含むものを意識的に摂取
#良く噛む→糖質の分解→グリコーゲン
スピードを生むのはビタミンC
パワーアップには納豆、豆腐、卵
負荷の高い運動のあとはBCAA、直後は糖質も追加
筋肉のメインテナンスにはビタミンC、ビタミンE、ミネラル

トレーニング前、間食、トレーニング後のエネルギー補給
コーンフレーク、パン、にんじん、ベイクドポテト、スイカ、大根、バナナ、蜂蜜、砂糖、せんべい

トレーニング中に安定的にエネルギーを供給
ロールパン、ごはん、そば、パスタ、イモ類、果汁、チョコ、クッキー、ドーナッツ

持久力が必要なトレーニング前
ライ麦パン、シリアル、りんご、インゲン、大豆、桃、ヨーグルト、牛乳、ソーセージ


疑問点
アミノ酸とペプチドはどちらが吸収が良いか
コエンザイムQ10はサプリで摂取して意味があるか
カロリーオフのスポーツドリンク(15〜20/100ml)は長時間の運動には適さないか  
Posted by buu2 at 11:46Comments(0)TrackBack(0)読書

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2009年01月04日

完全恋愛

完全恋愛書店に行ってずらーっと並んでいると買いたくなくなる。なぜなら、「そのうちブックオフに大量出品されるよな」とか思っちゃうからだ。かといって、ブックオフで買うわけではなく、結局アマゾンで買うんだけれど。

一方で、このミスとかで上位にランキングされているのに、本屋ではなかなか見つからない本というのもある。ま、これもそのうち増刷りがすんで並び始めるわけだけど、どうしてもタイムラグが生じちゃう。去年、こういう本だったのが「赤朽葉家の伝説」だったわけだけど、それがあたりだったので、今年はこれを読んでみた。

3つの事件の謎をそれぞれ解くという横軸、幼い頃からの恋愛を縦軸に設定した、いわば中篇推理小説と長編恋愛小説といった構成。恋愛小説のほうは途中で配置された伏線がわかりやすくて、多分この手の本を読みなれている人ならすぐに違和感を持ってしまうようなもの。でもまぁ、それが引っかかりつつも、どうやって最後に風呂敷を畳むんだろう、と思っていたら、あんまり予想できないネタを含めつつ、見事に収束させたのが素晴らしい。

3つの事件については、一つ目の事件は東野圭吾が似たような奴を書いていたよなーと思うし、二つ目の事件は画伯の行動がちょっとどうなの、と思うし、三つ目の事件はこれまたちょっとどこかで見たことのあるトリックのような気がしたのだけれど、説得力はあったと思う。

何しろ縦軸の恋愛が強烈で、それが全ての事件をつないでいく牽引力となって全体を支えているわけだけれど、最後にそれがしっかりまとまる点を評価したい。

画伯の一代記という点では昭和史を展開した「赤朽葉家の伝説」に似たようなところもあるのだけれど、赤朽葉家の伝説が伝聞ベースというか、資料ベースで記述されている気配があったのに対し、こちらはきちんと生で見聞きしてきたものを配置している感じで、リアリティがあった。いや、そんなに詳しく書かれているわけではないのだけれど。

全体のバランスが非常に良く、一気に読ませる。僕も2日で読んじゃった。お正月にお勧め。って、もう三が日は終わったけどね。☆2つ半。  
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2009年01月01日

クレィドゥ・ザ・スカイ

クレィドゥ・ザ・スカイ―Cradle the Sky (中公文庫)

スカイクロラシリーズ最終巻。

クサナギはあまり登場せず、「僕」の逃避行が語られる。相変わらず静かな小説。今回は戦闘シーンもほとんどない。そして、スカイクロラへ続く、という感じで終わるわけですが。

このシリーズ、行間というか、冊間を読むのが楽しみなのかも。前の巻で大活躍したあの人はこの巻ではどうやって登場して、どういう活躍を見せるのか、みたいな。

何しろ、4冊読んでこれを読まないということはあり得ないわけで、それなりの存在感があるシリーズだったと思う。文字数が少ないからあっという間に読めちゃうしね(笑)。

「この本、面白いから読んでみな」って人に勧めるような感じでもないのだけれど、「村上春樹も宮部みゆきも東野圭吾も真保裕一も一通り読んじゃったので、何か毛色の変わったもの、教えてくれない?」って言われたときには良いかも知れない。この本だけで評価すると☆2つ。  
Posted by buu2 at 20:12Comments(0)TrackBack(0)読書

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2008年12月18日

フラッタ・リンツ・ライフ

フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)スカイクロラシリーズの第四作。ここまで読んじゃうと、もう全部読まずにはいられない。

凄い面白いかと問われれば「ノー」なんだけれど、妙に後を引く。3作読んだら4作目も読まずにはいられない。面白い展開を期待するわけでもなく、かといって惰性でもない。その、微妙な感覚は文章で伝えるのは難しいのだけれど、あえて書くなら「今日はいつもと違う何かがあるかもしれないな」と思って会社に通っていた毎日のような。「ナ・バ・テア」を読んじゃった人は、必ずココまで来て、そしてその先まで行っちゃうんだと思う。

評価は☆1つ半。  
Posted by buu2 at 20:03Comments(0)TrackBack(0)読書

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2008年12月13日

ダウン・ツ・ヘヴン

ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)


スカイクロラシリーズの第3作。

退屈してしまった第1作、途中からガラッと面白くなった第2作だったわけだが、第3作は第2作のスピードの惰性で読ませきってしまった感じ。やや冗長な感じもしてくるのだけれど、主人公の性格設定が非常に魅力的なので、冗長な部分をさくさくっと読み飛ばして先へ、先へと読み進みたくなる。もちろんこういった読み方は作者の本意ではないと思うのだけれど。

評価は☆1つ半。  
Posted by buu2 at 21:27Comments(0)TrackBack(0)読書

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2008年12月07日

ナ・バ・テア

ナ・バ・テア (中公文庫)

森博嗣の「ナ・バ・テア」を読んだ。

なぜ読んだかって、スカイ・クロラがイマイチだったのだけれど、「ナ・バ・テアを読んでから評価しろ」とアマゾンの書評にあったからである。これが出版社からのコメントなら当然スルーするわけだけど、そこはウェブ2.0ですから、信用したわけです。650円ぐらいのお金と、数時間の時間を投入してみました。

で、結論。面白かった。スカイ・クロラも読み直してみようと思います。でも、その前に残りの3冊を読んじゃおうと思う。

最初のうちはスカイ・クロラと同じで、「うーーーん、静かで退屈だなぁ」と思って読んでいたんだけれど、途中で「え?」ってことになって、そこからは一気に読めた。

スカイ・クロラから読めという人と、ナ・バ・テアから読めという人がいるみたいで、作者はどちらでも良いと言っているみたいだけれど、僕はスカイ・クロラから読むことを熱烈推奨する。映画(DVD)を見て、スカイ・クロラを読んで、それからナ・バ・テア。このルートでどうぞ。そこに至るまで、人によっては結構な忍耐力を要すると思うのだけれど。僕の場合は映画のスカイ・クロラが楽しめたので、頑張れました。  
Posted by buu2 at 17:12Comments(0)TrackBack(0)読書

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2008年10月23日

金はあるかも知れんが

69876519.jpg内容が金のない頃の昔話(笑)

面白いけどさ。ネタ切れしちゃったんだろうか。金ならあるんだから、もっとバンバン無駄遣いしてほしい。スタパ斉藤さんを見習ってほしい。
  
Posted by buu2 at 14:48Comments(0)TrackBack(0)読書

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2008年10月11日

スカイ・クロラ

スカイ・クロラ (中公文庫)

映画「スカイ・クロラ」のできが凄く良かったので、原作も読んでみた。

本で読んでみると、意外とどうってことなかったりする(笑)。でも、アマゾンのレビューを見ていると、「これ一冊で評価しては駄目だ」って書いてある。仕方がない、次の作品も読んでみるか。

とりあえず、現状でのこの本の評価は☆1つ。なんか、凄く静かで、動きがない本だった。正直好みではない。  
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2008年10月08日

エリアの騎士

067aa61b.JPGマガジン連載のこの漫画、絵はへたくそだし、詰まんない解説・能書きが多いけど、サッカー漫画としてはすげー面白いと思う。今週号、凄い。

残念なのは、来週が休載なことorz  
Posted by buu2 at 19:21Comments(0)TrackBack(0)読書

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